障害年金―8
担当がFさんなら、話しは早い。 Fさんも、妻の方を向いて
「今朝、お電話で(話した方ですよね?)・・」
と確認した。 そして、14(病歴・就労状況申立書)の不足分を書く様に言われた。
書き終えると、申請時点を①初診から1年半後とするか、②重症化した現在とするか、訊かれた。 しかし、診断書には、①の頃の記載が無い。 しかたがないので、②を選んだ。
そして最後に何かプリントアウトして、持って来た。 見ると、必要書類のリストだった。 そのリストの項目に赤いボールペンで○を付けながら、こう言った。
「所謂、三点セットが必要です。 つまり本人の戸籍謄本・世帯全員の住民票・配偶者の所得証明書ですね。」
妻と私は内心、
(それなら、今朝、電話で確認したじゃん!)
と思い、思わず顔を見合わせた。 でもグッと我慢したら、その空気を察したのか、Fさんは年金事務所宛の料金受取人払いの茶封筒を引出しから出し、
「申請日を今日としますので、それらの書類を今月中に送って下さい。 こうすれば、私宛にとどきますから・・」
と言いながら、自分の名前のシャチハタを、宛先の「行」の脇に押した。
(流石にキレ者だ。 これなら確実に届く・・ それに申請日が今日なら、納得である。)
と思った。 ここまでは、良かった。 続けてFさんは、赤いボールペンを持ち、
「切手は、ご自分で貼って下さいねぇ・・」
と言いながら「料金受取人払い」の所に「×」を書いた。 まぁ、申請に掛かる費用は申請人が負担するのは、大原則だろう。 しかし、私の印象は、
(そこまで、ヤルか??? 感じ悪い・・)
だった。
まぁ、細かい事は言いたくないが、公的証明書は、150円。 切手代(90円)に60円のプラスで揃う。 だったらムダでも良いから、取って行けば良かった。