パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ448―先に、理学療法

 

11月下旬の今日は、リハビリのある日だ。 但し、先に理学療法がある。 そのため、受付前の待合椅子に座っていると、S士が声を掛けて来た。

 

彼は、最近、私の調子を聞かずに、先ずは歩容を観察し、それから、施術に入る事が多くなった。 今回も、私に

 

   「先ずは、歩いて見ましょう」

 

と言い、彼は私の背後から、私の歩容を観察している様だった。

 

彼は、それから施術に入る。 例えば台の上で、彼は私の右膝の脇に胡坐(あぐら)になり、私の右足を自分の右膝の上に乗せた。 続いて、私に膝を伸ばせと言う。 私が伸ばすと、続いてそのまま脚を上げてみよ・・と。  続いて、元に戻せと。 すると、今度は彼が私の右足首の辺りを押さえて、脚を上げて、膝を伸ばせと。 つまり、脚の下降と伸長に負荷を掛けるのだ。 これは、所謂、速筋を鍛える運動だ。 これにより、大腿直筋に負荷が掛かる。

 

今度は、逆だ。 つまり、彼は私の足の後ろ側、即ちアキレス腱の辺りを持ち、脚を15cm程上げて、脚を下げてみよ・・と言うのだ。 丁度、自分の脚で彼の太腿を押し下げる事になる。 すると彼は、段々と負荷を大きくして行く。 私が、彼の負荷に負けない様に脚を下げて行くと、

 

   「膝は、曲げないで!」

 

と檄が飛ぶ・・ どうも、押し下げる事に専念する余り、膝が曲がってしまっていた様だ。

 

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さて、続いてS士は、私に左側を下にして横臥する様に、指示した。 私が90度、左回転して横向きになり、姿勢が安定する様両脚を軽く曲げると、彼は私の右脚のみを、少し反り気味にまで伸ばした。

 

その状態で、彼は私の横(=丁度、臍下丹田の真横辺り)に肘を立てた。 そして、その肘をドリルの様にねじ込んで来るのである。 これが、気持悪い。 その気持ち悪さをどう表現したら良いのか分からないが、兎に角、内臓をグニュグニュと触られている様な感触である。 尚、痛みは余り無い。

 

勿論、彼は、

 

   「痛く無いですかぁ?」

 

とは訊いてくれるが、私も、

 

   「いいえ。 でも、変な感じなんですぅ・・」

 

とも言えず、施術が終わるのを待つのみである。

 

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こうして、一連の施術が終わると、彼は大概(たいがい)

 

   「靴を履いて、歩いて見ましょう」

 

と言うのである。 きっと、自分の施術前後での歩容の変化(=施術の効果)を調べるためだろう。 まぁ、私自身は余り良く分からないのであるが、専門家が観ると、違うのだと思われる。

 

それにしても、なぜ、右側だけなのだろう? そんなに歩き方が、非対称なのだろうか? 「非対称で、歩き方が変だ」という指摘を、専門家以外から受けた事は無いのに・・

 

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その後の作業療法も、ゲーム用トークン(ゲームコイン)を机上にばらまいて、3枚ずつ取り、握った人差し指の上から、1枚ずつ親指で繰り出して元の缶に戻す練習や、書字の練習を行って、無事に終えた。