パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ444―「痛っ!」

 

さて、作業療法の次は、理学療法である。 私は、M士と分かれて、台の上で待った。 この時、台を変えた事を思い出した。 そこで、除菌シートで、枕や台の表面を清拭した。 

 

そして、拭き終った不織布を捨てるためにゴミ箱を探すと、数m離れた、洗面台の下にあった。 私が捨てに行こうと体勢を変えると、隣の台で施術をしていた別の理学療法士がやって来て、

 

   「ゴミ箱に捨てるんですか?」

 

と訊いた。 私が

 

   「そうです」

 

と答えると、彼は私が持っている不織布を取り、

 

   「私が捨ててきますよ」

 

と言い、捨ててきてくれた。 私が唖然としていると、彼は

 

   「まだ、他に何か?」

 

と訊くので、私は首を振った。 すると、理学療法担当のS士が現れ、

 

   「今、ゴミを捨てに行こうとしませんでした? そういう時は、職員に言って下さいね。 誰でも、近くにいる・・」

 

と言った。 つまり、患者が誰のアテンド無しに室内で動き回るのは危険・・と言う事らしい。 一応納得して、本日の施術となった。

 

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さて、今日はヤケに、ハムストリングスに拘る。 まぁ、元々私はハムストリングスが硬く、仰向けに寝て片脚を上げても、45度位しか上がらない。 そこで、彼は私の左脚を自分の右脚で抑え、私の右脚を自分の右肩に乗せ、両手で私の右膝を(屈曲しない様に)押さえた。 すると、60度位まで上がった。 

 

そして彼は、更に伸び上がった。 すると、私の右ハムストリングスが更に伸びる。 その後、彼は私の表情(反応)を観て、更に伸び上がる。 そんな事を3~4回繰り返したら、私の右脚を自分の左肩に乗せ替えて、伸び上がりを継続した。 脚も角度が80度位になったら、もう無理である。 私は

 

    「痛っ!」

 

と小声で、しかし、彼に聞こえる様に言った。 すると、彼は私に

 

   「痛いですか?」

 

と訊いた。 私が顔を歪めて肯首すると、やっと緩めてくれた。 それでも、彼は私の脚を離す訳でもなく、私の右足を持ち足の先を下げた。 これにより、アキレス腱が伸び、脹脛の筋肉も伸びた。 普通の体勢ならどう言った事はないが、既に筋や腱が伸びた状態でやると。これが結構痛いのである。

 

こうして、右脚が終わったが。続いて左脚も行うのだろう。 憂鬱である・・

 

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こうしてリハビリが無事に(?)終わり、私が受付に戻ろうと台の下から新しい杖を引き出すと、彼は

 

   「おっ! 杖がバージョンアップしましたね!!!」

 

と、杖を見て言った。