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パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

脳にウィルスをぶち込む!?!

 

こんな論文がある事を、友人である烏賊博士が教えてくれた。

 

   https://www.newscientist.com/article/2127440-injecting-virus-into-brain-may-relieve-parkinsons-symptoms/?utm_source=NSNS&utm_medium=ILC&utm_campaign=webpush&cmpid=ILC%257CNSNS%257C2016-GLOBAL-webpush-parkinsons

 

タイトルを直訳すると、「脳にウィルスを注入する事は、パーキンソン症状から救うだろう」と言う事になる。 まぁ、これが本当なら、大きな発見である。 

 

それでは、内容を俯瞰しよう。

 

スウェーデンストックホルムにあるカロリンスカ研究所のErnest Arenasと彼のチームは、失われたドパミン産生神経細胞を置き換える新しい方法を発見した。 彼らは、ドパミン神経が破壊されたマウスの脳にウィルスを注入した。 このウィルスは、アストロサイト―脳の支持細胞―をドパミン神経細胞へと再プログラミングするための4つの遺伝子を運ぶ様、設計されたものであった。

 

注入後5週間、チームはマウスの動き方の改善を観察した。 「それ(マウス)らは歩くのが上手くなり、また対照群と比較して、足どりの非対称性の減少を示した」とArenasが言う。 これは、生きた脳内(in vivo)での細胞の再プログラミングが、この様な改善へと導ける最初の研究である・・と彼は言う。

 

人間の細胞(でのin vitro実験)

ウィルスの効果は、それが注入された特定の領域に局在している。 彼らは脳の他の領域で、ドパミン神経細胞に変化するアストロサイトは観察しなかったし、また腫瘍や他の望まない効果のいかなる兆候も無かった。 

 

チームは同じ4つの遺伝子を、皿の中で人間のアストロサイトをドパミン神経細胞へ変換する目的でも用いた。 と言うのは、この様な技術は患者にも応用可能だからだ。 しかしながら、Arenasは患者でこの様な方法を試す前に、技術に対する注意深い安全性のチェックや改善が必須であると言っている。

 

「これが高齢患者の脳内で働くか否か、そして移植されたドパミン細胞が生成できるのと同じように脳内で(神経細胞同士を)繋げる程の正しいタイプのドパミン細胞を十分生成できるかが、決定的な疑問となる」と、胎児細胞での移植実験をリードしているケンブリッジ大学のロジャー・バーカーが発言している。

 

以上である。 そう言えば、iPS細胞を作成するには、4つの遺伝子を導入する必要があった。 その4つの遺伝子が今回の4つの遺伝子と同じか否かは、分からない。 しかし、「中らずと雖も遠からず」なのかも知れない。 そしてiPS細胞を作成する手間暇を考えると、これも一つの方法なのかも知れない。 

 

逆に考えると、PDの根治方法としては何か問題でもあるのだろうか? と言うのも、その方法を(臨床試験の予定のあるiPS細胞でなく、予定の無い)ES細胞との優劣を比較しているからである。