パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

蛍(2)

料理が来るまでの間、庭園を観賞した。 次のURLは、庵から見た会場の(到着時の)写真である。 

 

中央の池には鯉が優雅に泳ぎ、左奥には水車が見え、静の中の動となっている。 池の中央や周囲には植栽が配置され、庵同士が見えない様、目隠しの役割を果たしている。 水面(みなも)には、葉一枚すら落ちていない。

   

http://f.st-hatena.com/images/fotolife/P/PSP-PAGF/20140613/20140613171200.jpg

 

そして、池の中央の植栽を手入れするためには、池の中に入らなければ不可能だ。

 

そうこうしている間にも、食事が運ばれてきた。

 

最初は胡麻豆腐である。 見てビックリ、箸で切ろうとしてビックリ、口に運んでビックリ、食べてビックリ・・ なぜ、何にビックリしたかは、皆さん自身で足を運んで確かめられたい。 と言うのも、本ブログはグルメレポートではなく、蛍の観賞会レポートだからである。

 

え? だったら、早く蛍の話に移れ?? はい、ごもっとも!

 

8時が近づいてきた。 いよいよである! ここで放送が入った。 雨が激しければ、室内で放蛍するらしい。 もちろん、皆、雨が止む様に祈った。

 

8時を過ぎても動きは無い。 やがて、音楽が流れ始めた。 曲目は分からないが、どこか懐かしさを覚える童謡である。 そして、池の周りの電灯が、一つ、また一つと消えていった。 その頃には音楽も止み、漆黒と静寂の世界が訪れた。 

 

しかし段々と目が闇に慣れてくると、雲が明るい。 そのため、屋根の稜線や木の枝が微かに判別できる。 空からのわずかな明かりを頼りに目を凝らすと、水車右の橋に女性が立っている?

 

やがて、木のあいだから、細い一条の光が空に向かって駆け上がった。 と同時に

 

   「わぁーーー・・・っ」

 

と言う、どよめきにも似た歓声が、静謐を破った。 

 

そう、紛れは無い! 蛍である!!!