パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

診察―201109-2(症状の変化)

最初は、両腕を前に出す様に促された。 私は座ったまま、キョンシーの格好になった。 I医師の視線は、私の指先に向けられていた。 きっと、定位能や振戦の有無を見ているのであろう。

 

次に、左右の肘の固縮を調べた。 その次は、指タップである。 左右で別々に行う様に、指示を受けた。 これも、難なくできた。 三番目は、眼振のテストをした。 ペンを私の目の前で上下左右にユックリ動かし、眼球の動きを観察した。

 

ペンの向こうには、「まつ毛、3倍」になったI医師の丸顔がある。 私の眼球の動きを観察するのに、I医師は目までまん丸であった。 いや、決してチャカしているのではない、その真剣さに感動しているのである。 つまり、私の病に一緒に立ち向かってくれている・・と言う安心感が沸いてくる・・と言う意味である。

 

以前、妻がI医師に、

 

   「先生にお会いするだけで、主人の病気が治っちゃう気がするんです」 (妻)

 

と言っていたが、その安心感はこんな所に由来するのであろう。

 

最後に、I医師は椅子から立ち上がり、私に室内を歩く様に促した。 私は例によって、「普通に」歩いて見せた。 これが、妻には不満らしい。

 

   「先生? 家では、もっとヨタヨタしているんです。 会社ではシャキッとしているらしいんですけど。」 (妻)

 

   「それに、神経の問題だから、リハビリの効果はない・・と言うんです」 (妻)

 

と言う妻の発言を受けて、I医師は

 

   「それは無いわ! (治療は)薬半分、リハビリ半分よ!」 (I医師)

 

と、運動を勧めた。 そして、必要ならリハビリ施設も紹介するとも。

 

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次に、私の背後に付いたI医師は、私の両肩に両手をかざし、瞬間的に強く引いた。 これまでにない強さであったが、私は半歩下がって耐えた。 勿論、姿勢反射の観察である。 

 

これだけ強く引いたと言う事は、I医師から見ると、私の病気は余り重篤ではないのであろうか? まぁ、医師は沢山の重症患者を診ているだろうから・・