パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

認知症―5

では、義母の介護度の認定は? 「要介護2」だそうである。 認知症の要介護2が、通常どの程度のものなのかは分からないが、きっと4月下旬ころからの一連の異常行動や異常言動を反映したのだろう。 しかし、身の回りの事は一人でできているので、要介護3(施設に入所可)には至っていないのだろう。

 

所が、この所義母の調子が良いのである。 要は、発症前の義母に(殆んど)戻ったのである。 しかし、アルツハイマー認知症って、寛解するものなのだろうか? 過日受診したかかりつけ医も、

 

   「そうですか、泥棒がいなくなりましたか!」

 

   「こっちの世界に戻って来てくれて、有難う!!!」

 

と、両手で義母の両肩を持って、喜んだとか!?! そして、抑肝散とメマリーとを処方し、

 

   「今後、娘さん達の顔が分からなくならない様に、週1回でも介護施設に行って下さい。 いえ、週1回が無理なら半日でも、たとえ2時間でも、お願いします」

 

と。 これを聞いた義母は、

 

   「偉いセンセに、そこまでお願いされちゃぁ・・」

 

と、介護施設に行って見る気になった。 そこで、本人がその気になっている内に・・と、6月中に介護施設の見学をする事にした。 当日同行できる義妹2人が、近くの施設2か所に予約を取ってくれた。 

 

   ―――――――――――――――――

 

さて見学当日、義母は娘達に連れられ、「K」と「T」を見学に行って来た。

 

前者は少人数で家庭的、後者は大人数で事務的な印象だったそうである。 しかも、行ったら、前者には知人もいてお喋りが止まらず、後者は人数が多いので何をするにも順番待ち・・とか?

 

で、「K」は、自前のケアマネジャーがいるので、全て完結するが、介護度に応じた月額料金だと言う。 そして、週に何度行っても同料金で、市内は送迎無料。

 

一方、「T」は、ケアマネジャーを通じて手続し、介護度に応じて一回いくら・・となっているそうだ。 まぁ、後者が普通だろう。

 

また、順番待ち・・と言う意味は、兎に角人数が多いので、内部で何の作業をするにも・・と言う意味だ。 当日、前者は定員25人の所9人位、後者は30人位いたので。

 

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どちらを選んだかは、ご想像できたろう。 後日、「K」と契約をし、週3回の予約を入れた。 あれ程億劫がっていたのに、なぜ週3回も??? それは、①知人が週3回行っている事、②週2回では、「T」の方が安くなる計算になる事、である。

 

尚、契約に当たって、一応、地域包括センターの担当者には、仁義を切っておいた。

 

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で、後日ケアマネジャーが義母の自宅を訪ね、同席した妻に、

 

   「ホント、凄い回復ぶりですねぇ・・ 私は、こんな例は初めてです」

 

と言ったとか? ニコニコと話す義母の表情を見るだけでも、分かるらしい。 それに、個々のエピソードは略すが、今回発症した3か月前より改善したと思われる点が多々ある。

 

これまで、全6回に亘って義母の認知症について綴ってきたが、多少のモノ忘れはあるものの、それを「歳相応」と割り切れば、事実上の治癒と言える。 まぁ、アルツハイマー認知症の治癒例は、かかりつけ医もケアマネジャーにとっても初めてらしいが、もし仮に治癒したとしても、治癒ではないにしても、今の状態がなるべく長く続く様に願うばかりである。

 

リハビリ321―腰痛を避けて

6月最後のリハビリの予約日である。 前回は腰痛がある事を伝えたので、かなり意識してセーブしてくれたが、今回はどうだろう。 そもそもその腰痛の原因の少なくとも一部が、前々回のこのリハビリのストレッチにある・・と告げたからだ。

 

担当のI士は、今回も私の腰痛に対しある程度考慮している様に思えた。 例えばストレッチでは、犬のポーズ時に背中を反らせず、四つん這い止まりとなった。 そして、台の上での施術を終え、私に靴を履く様指示した。 どうも、別の台に行くらしい。

 

私は、彼の案内に従って柱の脇を進んだ。 ただ両側に台があり、床にはCDラジカセが置いてあったりして、私の苦手とする条件が揃い過ぎている!?! その様なマイナス因子は、考えれば考える程、脚をすくませる。 事実、トットットと小刻みな突進歩行となってしまった。

 

何とかすり抜けて、高めの台に座った。 同じく私の横に座ったI士は、私に両腕を交差して胸前で組む様指示し、肩を真横に自分の方に引いた。 私は倒れない様、バランスを取る必要が生じる。 彼は、私に

 

   「脚を揃えて下さい」

 

と言った。 つまり、バランスを取るために、脚がバラバラになってしまっていたのだ。 すると、彼は私の肩を押し、反対側でのバランスを取らせた。

 

更に、I士は私に両腕を左右に広げて、同様に肩を左右に動かす訓練を行った。 そう、この場合は肩を水平に保つ必要が生じるので、負荷が掛かる。 

 

彼は、私のバランス能力・バランス回復能力を評価した。

 

そして、この訓練を終えて、彼は台を下げた。 いよいよ元のルートで帰らなければあらない。 私は心の中で、

 

   「(大丈夫、大丈夫。 帰りは知った道、そこにある障害物の種類・位置・サイズも分かっている。 だから避ける事は、容易だ)」

 

と自分に言い聞かせて進んだ。 すると、来た時程はすくまなかった。 つまり、すくみや突進に対し、意識の割合が大きい事が分かる。 

 

その昔、I医師が

 

   「意志の力で!」

 

と言っていたが、その意味が漸く分かって来た。 その時は、「意思を強く持てば、動かない脚も動く様になる」と言う意味かと思っていた。

 

所沢ゆり園へ(続)

で、園に入ると正面に咲いたゆりの向こうの道が分かれている。 右に行くと自然散策コース(約1km)、正面が見晴の丘、左がらくらく観賞コース(約150m)だ。 先ずは、見晴の丘に登り、俯瞰した。 ベンチからゆりが色分けして植えられている様子が見える。 見事だ! ただ、黄色いゆりの開花時期が丁度今頃なのか、その周辺が最も明るい。 この辺の散策には、義弟の肩を借りた。 と言っても、私の左手を彼の右肩に乗せるだけだ。

 

   http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/P/PSP-PAGF/20160701/20160701145407.jpg

 

私は丘を下り、元の分岐点かららくらく観賞コースを進んだ。 と言うのは、車椅子で進める、高低差の少ない道だからだ。 途中、トイレの建物が見える所まで来ると、将に花盛りだった。 カメラを構えている人も多い。 このコースは平坦なので、一人で歩いた。

 

   http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/P/PSP-PAGF/20160701/20160701135450.jpg

 

すると私の携帯電話に呼び出しがあったので、分岐点まで戻り、皆と合流した。 そろそろ、昼食の心配をしなければならないからだ。 しかし、義弟の希望で、「サイボクハム」に決まった。 そこで、退園して義弟の車で一路、サイボクハムに向かった。 勿論、ナビ頼りだ。

 

で、道は分からないが、ナビが音声でも教えてくれる。 しかし、私には前回のトラウマがある。

 

   http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2016/04/05/065202

 

今回も駐車場が混んでいると嫌だなぁ・・と思いながら進むと、何と、レストランに最寄りの第一駐車場のゲートが空いているではないか! 入ると係員がいて、脚が不自由な人がいる旨を伝えると、身障者用駐車場を指してくれた。

 

そして、妻が車椅子を借りて来てくれた。 混雑していると、脚がすくんでしまうからだ。 そのお陰で、無事にレストランでの食事やスーパーでの買い物も出来た。

 

まぁ「おっとっと」もあったが、全体としては皆の理解を得ながら楽しく一日を過ごせた。 余り疲労感が無いと思ったら、2000歩弱だった。 ただ、ゆり園では貸出用の車椅子が無かったので、今後は自前の車椅子をレンタルでも準備した方が良いのか・・とも思われた。

 

確かにこの半年、歩行能力は確実に低下している。 来年もお誘いを受けたら、どうしよう・・

 

ポケモンGOで遊ぶ(遊ばれる)

ポケモンGOをダウンロードして、2週間になる。 街の景色を一変させたソフトであるが、そのユーザーに対し、色々と批判もある。 しかし、良い点も述べられている。 後者の例として、「オバマ大統領が8年間掛けて取り組んだ子供の肥満の問題を、24時間で解決した」とか、「うつ病や社交不安障害(SAD)に効果があるとか、7年間の引きこもりから脱した( http://www.sankei.com/west/news/160805/wst1608050001-n3.html )」等がある。

 

既にプレイしている方には、釈迦に説法であるが、兎に角、歩く必要がある。 例えば、ポケモンを探してゲット(=捕獲)するためには、モンスターボールが必要であるが、そのためにはポケステーションと呼ばれる特定の場所に行かなければならない。 また、ゲット(=入手)した卵を孵化させるためには、約5km歩かなければならない。 (因みに、移動は車ではだめだそうである。)

 

事実、

 

  「ポケモンGOをやってて、今日、私は7km歩いたわ」

 

と言う話しも聞いた。

 

では、出現頻度の低いド田舎に住む私は? チャリを使っている。 (因みに、「ながらスマホ」はしていない。) そして、「○○公園」とか「○○神社」等というポケストップを廻り、アイテムをゲットしている。 でも「祠」には、参った。 固有名詞が無いので、調べようが無い・・

 

すると、歩数計は1時間のチャリ行で約1500歩!!! そして、「いつも通っているこの公園って、そんな名前だったのか」とか「こんな所にこんなモニュメントがあるのか」と言う発見もある。

 

まぁ、色々と話題のポケモンGOであるが、要はソフトそのものでなく、使い方である。

 

ダイエットにゲーム性を持たせ、楽しく目標を達成するためのソフト・・と思っている。 そしてその目標として、「強化」(CPのアップ)や「進化」(例:コラッタがラッタに)と言う現象やメダルのゲット(=報奨)もあり、更にはレベル5に到達すると、グループに属してジムでの自分の強化が可能となるなどの要素も加えてある。

 

ただ、課題もある。 それは、電力消費量が大きい事である。 例えば、普通の使い方なら、充電は数日に1回・・と言う人もいるだろう。 でもポケモンGOでは、3時間位しか持たない事もしばしば・・ そこで、スマホ用に、携帯可能な外部バッテリーが売れているそうである。

 

電力消費量が大きい理由は、幾つかある。 例えば、画面の輝度。 これは、屋外で使用するので仕方ない。 それから常時GPSからの電波を受信し、位置情報を得ている。 また、カメラ機能も電力を必要とするだろう。

 

え? なぜゲームにカメラ機能が必要なのか・・ですって??? それは、AR技術のためである。 (AR:拡張現実、https://ja.wikipedia.org/wiki/拡張現実 ) これは、ポケモンGOに限って言えば、スマホで写している現実画像に、ポケモンが重ね合わせる技術である。 具体的には、いつも見ている日常風景の中にポケモンが隠れていた様な錯覚を惹起させる。 これもまた、ポケモンGOの魅力の一つである。

 

所沢ゆり園へ

6月下旬の某日、義妹夫婦の案内で埼玉県所沢市にある「ゆり園」に出掛けた。 前の晩の急なお誘いであったが、当日何も予定も無かったので、二つ返事でOKした。

 

   http://www.seibu-group.co.jp/railways/enjoy/rec/yurien/

 

メンバーは、義妹夫婦・義母・私達夫婦の5人である。 そして午前9時前にピックアップしてもらい、出発となった。 高速道路はガラガラだった。 唯、入間の三井アウトレットパークへの出口を除いて・・ 確か、アウトレットは10時開店のハズ。 なのに、皆、何を求めて、こんな早くから!?!

 

ま、他人は他人。 我々は一路、ゆり園を目指した。 そしてナビの指定する通りに進んでも、ゆり園の看板が見えない? 仕方なく近くの駐車場の入り口で、

 

「ゆり園に行きたいんですけど、脚の不自由な人もいるんで・・」

 

と訊くと、地図と共に最寄りのD駐車場を教えてくれ、無線でその旨を連絡しておいてくれると言う。 実際、案内の通りに進むとD駐車場があり、係員が「満車」の札の脇に立っている。 彼に先程の(無線連絡して貰った)旨を申し出ると、身障者用のスペースを案内してくれた。 ただ、車椅子の準備はなさそうだ。

 

さて、駐車は出来たが、ゆり園の方角は? と思っていると、ゆりの鉢を下げている人が次々と歩いて来る! その人達と反対方向に歩けば良いのは、明らかだ!!!

 

こうして、無事にゆり園の入り口に着いた。 と言いたい所だが、途中坂を下りて、また上らなければならない・・ 帰りが心配だ。

 

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入園券販売所は30人位の列が出来ているので、屋根下のベンチに腰掛けて待った。 目の前には即売用のゆりの鉢植えが並び、周囲に良い香りを放っている。 もうこれだけでも、十分癒される気がした。

 

さて、入園料を支払って入ると、正面に色とりどりのゆりの花が咲いていた。 否、色ばかりか、花弁に縮れの入った品種もある。 

 

白い大輪はカサブランカ

 

   http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/P/PSP-PAGF/20160701/20160701135453.jpg

 

黄色いゆりはイエローウィン

 

   http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/P/PSP-PAGF/20160701/20160701135451.jpg

 

赤いゆりはアプリコだろうか?

 

   http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/P/PSP-PAGF/20160701/20160701135452.jpg

 

整形外科へ

6月下旬の某日、腰痛が続くので、遂に整形外科に行った。 行こうと思った時刻は午後4時半、今から車で行けば、何とか5時までには受付に間に合う・・ 事実、5時10分前には到着した。

 

受付の女性に健康保険証とお薬手帳を出して、

 

   「あのぉ・・ 診察券が見当たらないんですが・・」

 

と言うと、受付嬢は

 

   「先月もいらっしゃってますよね? 症状はその時と同じですよね?」

 

と訊いたので、私も前回の最終通院日は不確かだったけれど、つい、

 

   「えぇ・・」

 

と答えてしまった。 そうしたら、症状についての紙を書かなくて済んだ。

 

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それでも、1時間程待っただろうか、漸く名前が呼ばれた。 診察室に入ると、M医師が険しい表情でモニターを見詰めている。 一瞬、「(何か、問題でも?)」と思ってしまった。 そして、M医師はこう切り出した。

 

   「う~ん、今処方している薬(=消炎鎮痛剤)を続ける事は、問題があります。 2週間後に、もう一度診せて貰えますか?」

 

つまり、腰痛が3月からずーっと続いていると思っているらしい。 しかし、説明するのもヤヤコシイ・・ そこで、2週間後に再受診する事になった。 

 

こうして後は処方薬を受け、支払うのみだ。 10分程して受付に呼ばれ、処方の説明を受けた。 見ると、処方薬は前回と同じだ。 支払額も同じだ。 領収書を見ると「初診料」でなく、「再診料」の欄に数字が入っている。 ナホルド、そう言う事だったのだ。

 

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では、腰痛はその後、どうなったのか? ほぼ、1週間でADLを回復し、10日程でほぼ寛解した。 問題は、今後の予防法である。 勿論、突進歩行や無理な体勢でのストレッチをしないのは当然として、何か方法はないものだろうか?

 

するとテレビで「これっきり体操」と言うのを紹介していた。 その名前の由来は、「これ(だけ)をやれば大丈夫」と言うものである。 それは、立位で脚を肩幅より少し広めに開き、両手をお尻に置く。 そして背中を後ろに反らせるだけだ。 コツは、骨盤を広げる様にする事らしい。 

 

   「良く、『後ろに反って下さい』と言うと、両手を腰に当てて反る人がいるんです。 この時、膝を曲げちゃうんです」

 

と、講師が説明した。 ナホルド、それって自分の事・そのものである。

 

で、これっきり体操は、「一日何回」と言う強制はなく、「思い出した時に、やれば良い」と言う所も気に入った。

 

リハビリ320―「腰痛が・・」(続)

で、いよいよ本日の課題である。

 

I士は私に靴を履き、室内を歩いて見る様、指示した。 続けて、私が往復しようとすると、復路で止め、例の「米搗きバッタ」を試して見る様、指示した。 私は、左脚を軸足として体重を乗せ、右脚を太腿が水平になるまで持ち上げた。 そして、浮いた右脚をドスンと床に置いた。

 

そして上半身を徐々に前方に折り、両手を右足の前の床に着けようとした。 するとI士は、

 

   「どうですか? 腰は痛いですか?」

 

と訊いたので、私は肯定の返事をした。 すると、彼は、

 

   「そうですか・・ じゃあ、上半身は(曲げずに)沈み込んで見て下さい?」

 

と言った。 彼はそう言いながら、右脚を前に出した格好でそのまま上半身を落とした。 そこで私もやって見た。

 

   「うん、これなら大丈夫です(=腰痛がありません)」

 

と言うと、続いて腰を戻して右脚に重心を移し、左脚(後ろ脚)を空中で体の前に持って行き、前方で左脚の太腿を水平まで持ち上げた。 これで半サイクルである、

 

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こうして復路を戻り、更にこのトレーニングを往復、行った。 そして彼は、一連のトレーニングに対し、こう評価した。

 

   「脚の力が、あるからなぁ・・」

 

確かに、殆んど出来ていた(と思う)。 こうして本日のリハビリが終了した。 では、今日のトレーニングのキモは? それは、次の2点だと思えた。

 

   ① 脚を前に出す時は、ドンと強く床を踏み出す

   ② 踏み出した脚に重心を乗せ、残った後ろ脚から体重を抜く。

 

ただ、これを実際の歩行に、どう活かして行ったら良いのだろう・・ 何か、ギャップを感じる。