診察201606―2
そしてほぼ診察が終了したようなので、私は封筒からA4の紙を1枚、取り出した。 それは、「指定難病医療費給付 継続申請のお知らせ」である。 この封筒の中に「臨床調査個人票 005 進行性核上性麻痺(更新)」が入っていて、取り出した紙には「難病指定医又は協力難病指定医が記入して下さい」と書いてある。 要は、更新のための診断書である。
勿論、予め、インターネットで、F医師が難病指定医である事は確認しておいた。
F医師はこの票を見るなり、書き込み始めた。 オオ、この場で書いている! と言う事は、今日中に貰えるのか!!! そして、
「前回(の記入日)は、いつでした?」
と聞くので、
「同じく6月です」
と答えると、モニターの画面を探し始めた。 そして、
「(あった、あった! 6月○日ですねぇ・・)」
と独り言を言いながら、その記録を画面に拡大表示した。 そう、過去の文書が見られる様になっている。 それを見ながら記入し、ADL関する項目の所だけ、質問した。 例えば、
「どうですか、食事は一人でできますか? 咽たりしませんか? トイレは一人でできますか? 入浴はどうですか? 階段は登れますか?」
等である。 で、記入したものを渡されたので、自宅に戻ってから見ると・・ 全般的に去年のものより、重くなっている。
まぁ一般論であるが、俗にこの世界では「障害は軽く、等級は重く」と言われるが、この線には沿っている。 それには、妻のコメントがあったからであろう。 例えば、F医師の
「食事は一人でできますか?」
に対し、私は肯定したが、妻が
「でも、時々咽るじゃない!」
とか、
「お風呂は一人で入れますか?」
「えぇ、でもリフォームして、手摺りをそこらじゅう付けたんです・・」
等である。 そして、次回の予約を5週間後にお願いして、今日の診察を終えた。
でも、折角メモを書いてきたので、置いて来た。 そこには、ここ2週間のF医師による処方について、書いて置いた。