健康診断―4
12月中旬の某日は、総合病院でダブルヘッダーのある日だ。 一つは健康診断のフォローアップ、もう一つはいつものリハビリである。 前者は健康診断の結果に対し、担当医が15分程の説明とアドバイスをしてくれもので、勿論、無料(と言うより、料金に含まれているの)だ。
先ずはフォローアップの予約時刻の15分までに受付に行かなければならない。 まぁ、一度行ったので、土地勘(?)はある。 そこで30分前に到着したので、15分間の余裕がある。
ラウンジでコーヒーを飲んでいると係が呼びに来て、診察室の前で待った。 キッカリと定刻に呼ばれ、医師の顔を見ると、検診時に診断した人だった。
軽く挨拶を交わしたら、彼は診断結果を見て、
「パーキンソン(病)ですか?」
と訊いた。 私は、
「いいぇ・・ 進行性核上性麻痺です」
と答えた。 そして彼は、早速、モニターの肺X線像を示し、
「これが心臓で、ここが・・ 全く問題ありませんね、肺はキレイです」
と評した。 続いて画面を胃のバリウム透視像に切り替え、
「透亮像ってこれですね、このバリウムが乗っていない所。 それから・・ これがポリープですね」
と説明した。 「ポリープ」と聞いた私は、
「センセ、ポリープですか?」
と不安になり、確認した。 すると、彼は画面に別の像を呼び出しながら、
「あぁ、そうですね・・ でも、こう言うのは、余り心配する事はないんですよ。 例えば・・ これが去年の写真。 ほら、これがポリープなんです」
と。 そして、声を少し小さくして、
「粘膜不整って、これでしょ? それに『透亮像』って言われても、分かんないですよね? 全くぅ・・ この病院の医者は・・ 大げさなんだから。」
と批判した。 きっと、非常勤なのだろう。 更に昨年の表記との違いを示しながら、
「これって、読影医が違うんでしょうね?」
と添え、
「何か、自覚症状はありますか?」
と訊かれたので、ない旨を答えると、
「でしょ? 憩室だって、まぁ、中に食物が入ると『憩室炎』を起こす事があるけれど、症状が出てから胃カメラでもやっては?」
と。 うん、本音が聞けて、満足、満足。
その他、BMIと血圧についても、よく説明してくれた。