パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ222―F氏は大真面目、それなのに・・

相撲の行司でもないだろうに?

 

不思議に思った私は、S教授にきいてみた。 すると・・

 

   「ああ、あれですか? あれは、肺活量の検査ですよ」

 

と教えてくれた。 今度は、どうして肺活量の検査時にあのような声が出るのか、疑問が湧く。

 

   「あれは、何て言ってるんですか?」

 

   「『頑張って、頑張って ・・』ですよ」

 

と。 つまり、こう言う事らしい。

 

肺活量の測定は、被験者が目一杯吸った空気を測定器に吹き込むが、最後は口を細くしてロウソクの火を消す様にして、全部を吐き切る。 この時、検査技師が「頑張って、頑張って・・」と連呼すると、被験者は更に吐けるそうなのである。 

 

勿論、全部吐き切ったと思っている被験者は、もっと出るとは思っていない。 しかし、検査技師自身が絞り出す様な声、苦しそうな表情で応援してくれていると、更に搾り出せるものらしい。

 

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話は前回の「リハビリ221」に戻るが、患者は目一杯上半身を伸ばしている積もりでも、理学療法士が「自分も、こんなに頑張っている」と言う姿を見ると、更に伸ばせるものである・・と言う事なのだろう。

 

そんな事をF士が意識しているのかしていないのかは、分からない。 でも私の視線の先には、目をギョロリとむき出したF氏の顔・・ しかも余りにも強く見開いているので、黒目の周囲に白目が一周している。

  

普段のF氏から想像できない彼の形相が、なぜか可笑しく思えてしまった。 勿論彼は、大真面目である。 それだけに、私は笑いをこらえるのに必死だった。 こうやって当時の事を回想していると、思わず『思い出し笑い』すらしてしまう。