パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

妻の手術−13 (無事の退院)

 低カルシウム血症以外の、手術に伴うトラブルは無かった。 声も3日目には、元通りとなった。 日を追って順次酸素マスクが取れ、導尿カテーテルが取れ(=自力でトイレに行け)、首のガーゼが取れ、ドレナージ・チューブが取れ・・ 日に日に恢復して行った。

 

蛇足ではあるが、導尿カテーテルがあれ程太いとは思わなかった。 出口(尿道の開口部)の大きさより遥かに太い。 この直径の管があそこに入ってしまうのだろうか? もっとも、私はその出口を見た事も無いが・・

 

もし男性にも同じ太さだったら・・と恐怖を覚え、その太いカテを見た時、思わず自分の股間を握ってしまった。 男性にとって、導尿カテーテルを挿入されるのは、もの凄く痛い・・と聞いた事があるからである。 

 

【下記URLは、その恐怖の動画です。 カテが尿道

括約筋の辺り(=狭くなっている)を通過する時に、男性は悲鳴をあげています。 不愉快に思われる方は、
パスして下さい。】

 

   http://www.youtube.com/watch?v=IyIjGyfwezc

 

それに看護士の処置時に勃起してしまうと尿道が一層狭くなり、益々カテが入らなくなるので、その場合は潤滑ゼリーを先端部の全体に塗って、一旦射精させてくれる・・と言うのは、嘘らしい。

 

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投薬も、抗生物質が減り、鎮痛剤も減り・・ まぁ、チラージン(甲状腺ホルモン剤)だけは、一生飲み続けなければならないが。

 

やがて首の下にあったドレナージ・チューブの痕も塞がり、退院は秒読みとなったのである。 きっと、チラージンの投与量(=甲状腺ホルモンの血中濃度)も、丁度よいのだろう。

 

退院直前のW医師による回診時、摘出臓器の病理検査の結果、病巣が「乳頭癌」であった事が、伝えられた。 リンパ節への転移もなく(=郭清されたリンパ節の細胞診の結果)、予想通りとはいえ、一安心である。

 

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チラージンと言えば、2011311日に東北地方を襲った大地震と巨大津波により、供給できない事態が発生した。 

 

国内チラージン製剤の90%以上を供給するあすか製薬のいわき工場が、被災してしまったのである。 厚生労働省は、同等品の緊急輸入の道を開くなど、対応に追われた。 工場再開後も、暫くは50mg錠のみの供給しかできなかった。

 

結論としてショートはしなかったのであるが、医療側も患者側もハラハラしたに違いない。