パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ96―ゴムのタスキ


3月下旬の今日はリハビリの日であると同時に、I医師による最終診察日でもある。

 

途中ヤボ用を足しながら、ほぼ予定時刻に病院に着いた。 今日の予診はいつものM医師でなく、例のトボけた医師である。 そもそも、規定の名札を着用していない。

 

暫くモニター内のウィンドウをマウスでスクロールして、

 

   「○○さんですね?」

 

と訊いた。 どうやら、私の受診履歴を探していたらしい。 オマケに、

 

   「(悪いのは)どちらの腕でしたっけ?」

 

と訊くので、動きの悪い、

 

   「左です」

 

と答えた。 以前、正直に

 

   『パーキンソン症候群による下肢の運動障害なんです』

 

と答えた事もあったが、余計時間が掛かるだけだった。 こうして予診を終えて待っていると、定刻前にO士が現われてリハビリの開始となった。

 

   ―――――――――――――――――――――――

 

早速空いている台を探し、待っていると、長いブルーの紐を探してきた。 ・・と思ったら、それはゴムであった。 O士は私の背後に回り、これをタスキに掛けた。 背筋が伸びる感じがした。 否、実際にピンと伸び、上肢の姿勢がシャキッとなった。

 

この状態で室内を歩いてみる様に、促された。 すると・・

 

歩き易いのである! その事をO士が訊いたので、

 

   「歩き易いです。 背筋が伸びると、重心がちゃんと足の上に来るので」

 

と答えたら、こんな説明をしてくれた。

 

   「(病気で)どうしても前屈みになりがちなので、こんな風になってしまうんです」

 

と言いながら、O士は自らの肩を落とし突進しそうな歩行をして見せた。