パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ21―「ま、まだやるの?」


本日のリハビリのメニューは、腹筋からスタートした。

 

仰向けになった私に、Y士は膝を立てる様に促した。 両手を前で合わせ、息を吐きながら、頭と上半身を起こして戻すのである。 これなら家で10回でも20回でもやっている。 私はスイスイとやって見せた。

 

所が、当のY士は私の横で、ボードに何かを記入しているのである。 なかなか

 

   「ハイ、もうイイですよ」

 

が出ない。 回数を数えていた訳ではないが、流石に20回目を超えた辺りから、疲れてきた。 それでも、先に

 

「腹筋も、回数多くできる様になりました」

 

と答えている以上、ここで止める訳にも行かない。 それでも、Y士からストップの声がかからない。 内心、

 

   (ま、まだやるの?)

 

と思えて来た。 動作が遅くなり、息が上がった頃、ようやく声が掛かった。

 

   「疲れたでしょう? 少し、休憩しまよう」

 

Y士が言った。 きっとボードに記入しながら、どこまで出来るか、試していたのかも知れない。

 

   ――――――――――――――――――――

 

Y士は通常のマッサージの他に、私の左肩(骨折した側)の腱のマッサージを始めた。 親指に力を入れて、腱の位置を補正している感じだ。

 

   (ヘェー・・ 今日はめずらしいなぁ・・)

 

と思ったが、これは次のリハビリの伏線だったのである。