パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

運転免許証の更新

誕生日が近づき、運転免許証更新の案内葉書が郵送されてきた。 そこで2011年12月下旬、運転免許センターへ出掛けた。 区分は「優良」(5年間の無事故無違反)なので、警察署でも更新できるのだが、なぜか免許センターに行ってしまった。 

 

これが失敗の元だった。

 

その日は、朝から余り調子がよくなかった。 体全体に脱力感があり、歩行時に足取りが覚束ないのである。 つい、前のめり歩行から突進歩行になりそうなのである。 それでもチャンと服薬し、午後から車で免許センターに出掛けた。 今日を逃すと、またいつ行けるか分からないからでもあった。

 

免許センターの駐車場に着くと、沢山の車が駐車してあった。 予想以上の混雑であり、駐車スペースが中々見つからない程である。 歩行の調子が余りよくないので、なるべく入口の近くに停めたかった。

 

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建物入口の自動ドアを入ると、「更新はこちら」と言う案内看板があった。 キョロキョロしていると、「ハイ、更新の方はこちらですよ」と言う声が後ろから聞こえた。 その受付で案内の葉書と運転免許証を提示すると、住所等に変更がない事を確認した上で、申請用紙を渡してくれた。

 

所が、記入台が後ろにあり、結構遠いのである。 後退歩が苦手なので、気を付けて方向転換し、何とか記入した。 今回からICチップ入りの運転免許証となったので、暗証番号も記入した。 

 

次は証紙の購入であるが、また後ろを向いて証紙購入所まで行かなければならない。 本当にジグザグに歩かなければならない。 きっと混雑時に、人の流れをコントロールするためなのだろう。

 

そのまま視力検査を終えて、最終関門にやってきた。 健康状態のチェックである。

 

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申請書には、意識障害の経験の有無や医師からの運転の中止勧告の有無など、7項目の質問があった。 確かに私はパーキンソン症候群を罹患してはいるが、I医師から、

 

   「この病気だから何をやっちゃダメ・・と言う事はない」 (I医師)

 

と、お墨付きを貰っている。 そこで「該当なし」に○を付けておいた。

 

健康チェックの窓口までの数メーターが長く感じた。 それに係官の視線を感じ、緊張したら、余計に上手く歩けなかった。

 

申請書を提出すると、私の歩行の様子を見ていた係官は、

 

   「足でも、悪いんですか?」 (係官)

 

と尋ねた。 係官の鋭い感に、危機である!!!

 

 

(続)