パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

忠犬ハチ公の真実―前編

4月21日は、1934年の渋谷駅に、忠犬ハチ公像が建てられた日らしい。 今朝(4月21日)テレビ番組で当時の渋谷駅の写真と共に、紹介されていた。 

驚いたのは、ハチ公の鳴き声が録音されたレコード板が存在する事である。 SP版と思われる円盤にピックアップを乗せると、物悲しそうな鳴き声が再生された。 つい、

    (あの当時、バウリンガルがあればなぁ・・)

 と思ってしまった(><)。

 その番組でも紹介されていたが、ハチ公は死後は剥製にされ、今も某博物館にある・・と言う。

 私はその放送を聴いて、当時の記憶が蘇って来た。

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ある時、先輩のお供で、文京区弥生町にある東京大学農学部を訪ねた。 先輩の用件は、飼い犬の病気の診断らしいのだが、聞けば、先輩の犬が皮膚病らしい。 そこで病変部を写真に撮り、農学部の知人(獣医の卵)に相談するのだと言う。 

私も暇だったので、物見遊山で同行した。 ただ、なぜ先輩がその知人(獣医の卵)を知っていたのかは、記憶にない。

 

大学に着くと知人は先ず教室を案内してくれた。 途中の廊下の棚には標本瓶に入ったホルマリン漬けの臓器が所狭しとばかりに並べてあった。 棚に入り切れずに棚の上まで並んでいる標本瓶を見上げて一瞥した彼は、

 

   「これ、何だか分かりますか?」

 とニヤリとしながら私たち(私と先輩)に訊いた。 

 当然、分からない・・ 

そうしたら、忠犬ハチ公だと言うのだ!?! 

 

そう言えばハチ公の飼い主は東京帝國大學(現東京大学農学部の故上野教授。 ハチ公の死(昭和10年3月8日)後、大学で解剖に付されたのだと思った。 (当時の大学は現在の駒場キャンパスにあった。) 

 

  「(ハチ公の)死因は・・ ご存知ないですよね?」

 と、質問を続けた。

   「老衰でしょうか?」

 と、無難な所で答えたが、彼の表情は違った。