歯科検診(2)
保険証と診察券を受付に出し、待合室で備え付けの漫画本を読みながら順番を待っていると、30分程経ち、待合室は私だけとなった。
(それなら予約の時、「4時半なら空いてますけど」と言って欲しかった。)
でも、患者の都合(?)を第一優先としたのだろう。 それでも程なく呼ばれた。
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診察台に着席すると、歯科衛生士のA士(女性)が尋ねた。
「今日は検診でよろしかったのですよね?」
「はい。」
「歯を磨いた時に、血がでますか?」
「いいえ。」
「他に気になる所は?」
「特に、ありません。」
こうして検診が始まったが、その第一目的は歯石の除去である。 自分でもデンタルフロスを使うのだが、歯肉の間の歯石までは取れない。
そこで超音波スケーラーで取るのであるが、あのギーーーンと言う、脳髄に響く不気味さは何とかならないのだろうか? 待合室での30分間より、その5分間の方が、長く感じられた。
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A士が、
「では、お口を漱いで下さい」
と言ったので、紙コップの水で漱ぐと、ボウルは赤く染まった。
その後デンタルフロスで歯垢を取って貰い、一週間に予約して帰宅した。