パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

指のカニ・カニ運動 − T医師もできなかった

 201012月になって、寒い日が続く。 それでも、早朝ウォーキングは欠かしていない。 そのため早朝ウォーキング時の調子で、その日の体調を占う事すら出来る様になった。

 

ただ会社の仕事で作業現場に入ると、疲労の結果、症状は強く発現する傾向がある感じだ。 随意運動により、L-DOPAが消費され、枯渇するからであろうか?

 

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12月中旬、次の受診日がやってきた。

 

15:30からの診察予約なので、妻の運転で途中、ヤボ用を足しながら病院に行った。 

 

毎回の受診時に経過を説明するメモをT医師に渡しているが、今回も欠かさなかった。 これは?前回受診以降の変化を正確に伝えるため、?問診の時間を省くため、?記録のためである。

 

T医師は私が診察室に入室する様子を観察し、提出したメモで、追加処方したマドパー配合錠の効果を確認した。 そして、私の両腕と両手首を廻し、固縮の程度を診察した。 すると、右の肘で僅かに固縮を感じたらしい。 両膝も屈伸してみたが、特にコメントは、無かった。

 

更にT医師は、私にキラキラ星動作(手首の自発回転運動)を求めた。 これは簡単にできた。 次に左右の指タップ動作を求めた。 私は左右同時に親指と人差し指、親指と中指で高速でタッピングをして見せた。 T医師は、

 

「早くできる様になりましたね」 (T医師)

 

と、ニコニコしながら評した。 

 

そこで私が人差し指と中指、薬指と小指を着けたまま中指と薬指の間をカニの様に開閉し、

 

「こんなのも出来ますよ」 (私)

 

と言うと、T医師も真似をしようとしたものの、

 

「私はできません」 (T医師)

 

と苦笑いをして見せた。 小指まで、開いてしまうのである。 

 

それにしても、医師に動作を求める患者って、いるのだろうか? T医師も一瞬びっくりしたに違いない。 でも、談笑しながらそれをしてみせるのも、T医師のキャラなのであろう。 それ自体は小さな事なのだが、患者と共に治療を進め様とする診療ポリシーの一面と感じ取れた。

 

私は、そんなT医師に好感を持っている。