パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ412―「確かに(上半身が)硬いですねえ・・」

 

さて今日は2月中旬、今月2回目のリハビリの予約日だ。 そこで、妻の運転で総合病院に出掛けた。 正面玄関で車から降り、外来用車椅子置き場から一台を借用しようと、折り畳まれて並んでいる一台の手押しハンドルを持ち、バックしようとした。 そうしたら、(当然の事だが)主輪もキャスターも軽く動くので、そのまま「おっとっと」となってしまった。

 

しかし、ここは病院の玄関。 万が一、衆目の前で転んだりしたら、大ごとになりそうなので、頑張って(?)こらえた。 その結果、何とか70cm程引き出して、方向を変えた。 後は前進のみなので、車椅子を手押し車の様に押しながら問題なく進めたので、受診案内票も取れた。

 

さてエレベーター前で、駐車場に車を停めに行った妻と車椅子に座って待ち合わせるのであるが、そこは通路にもなっているので、邪魔になる。 そこで、少し手前で乗る事にした。

 

そこで先ず車椅子のシート(座面)を上から押して広げ、左右のタッグルブレーキを掛けようとした、将にその時、その女性が現れた。 その女性は、

 

   「どうかしましたか、大丈夫ですか?」

 

と親切にも訊いてくれた。 私が車椅子に座ると、

 

   「どちらまで?」

 

とその女性が訊くので、丁度、壁にかいてあった文字を指し、

 

   「Dまで、です」

 

と言った積もりだったが、彼女は。「Dの受付」と思ったらしく、受付嬢まで応対に出て来てしまった。 私は彼女が去ったのを確かめ、受付嬢に断りを入れて。車椅子をバックさせた。

 

本当に、親切な人がいるものだ。 あ、別に「大きなお世話」なんて、微塵も思っていない。(マジ)

 

   ―――――――――――――――――――

 

こうして、妻とエレベーター前で待ちあわせ、7階の外来リハビリテーション受付に着いた。 いつものM医師による予診を受け、待合椅子に腰掛けて待っていると、I士が声を掛けて来た。

 

こうして、I士のサポートを得ながらリハビリ室に歩いて行った。  勿論、今日は足がすくむ傾向にあるので、自然と前屈みになり、杖を頼りに「トットットッ」と歩いていた。そんな様子を見ていたI士は、一旦、私を立ち止まらせて、両手で私の胸の前後に置き、「グッ」と私の胸を張らせた。 すると、彼は

 

   「固いですねぇ・・」

 

と、言ったのみだった。 ・・と、その時は思った。

 

   ――――――――――――――――――

 

こうして、いつも通りI士による施術が始まった。 いつものストレッチやマッサージのルーチンをこなし、いよいよ終盤になった。 彼はキャスター付き丸椅子に私に向かい合う様に座り、私に台に浅く腰掛けて両手を彼の肩に乗せる様指示し、

 

   「目一杯、背中を反って下さい」

 

と言って、自身ものけ反った。 私はグッと引っ張られて、背が伸びる形となる。 以前も紹介したが、この体勢で肩から手を離したり、そのまま台から立ち上がったりした。

 

   http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2016/12/04/073749

 

更に彼は、私に台に浅く腰掛けたまま。胸前で組む様指示した。 そして、肩のラインを水平に保ったまま、上半身を左右に動かした。 その後、自分で動かす様指示した。 これも、以前「バランスの回復(=転倒防止)法として紹介したが、

 

私が驚いたのは、彼の言葉である。 私が自分で左右に動いているのを見て、彼は、

 

   「(私の上半身は)左右には柔らかいんだよなぁ・・ 前後には固いけど・・」

 

ど独り言の様に、呟いた。 それを聞いて、私は、

 

   「(えぇーっ? この練習は上半身の柔軟性のためだったの!?! 転倒防止のためじゃあなかったの!?!)」

 

とおもってしまった、