診察201708―1
さて、脳神経内科に着くと、ほぼ定刻通りの進行の様だ。 事実、ほぼ定刻によばれた。 私は車椅子を降りて杖を頼りに進み、扉をノックした。 F医師は、
「どうですか、体調は?」
と訊いた。 私は、妻にメモを出す様促して、そのメモをF医師に渡した。 F医師は、各行に指を当てながら、読み進めた。 そこには、次の様に書いて置いた。
(1) 前回受診(2017年6月〇〇日)以降の主なイベントについて
- 6月〇〇日、7月〇日、〇〇日、〇〇日、〇〇駅前の〇〇学園に勤務する友人とランチ。
- 7月〇日、過日、先生にご記入戴いた臨床調査個人票と共に、鴻巣保健所へ指定難病医療給付を申請。
- 8月〇日、身体障害者2級に対する医療費負担軽減策を受け、後期高齢者と同じく、本人1割負担に。
(2) 前回受診(2017年6月〇〇日)以降の体調の変化について
- ノウリアスト錠の復活により、3日目頃から回復し始め、約1週間で平衡に。
- それに伴い、易疲労性も改善。
- 他覚的にも歩容等が改善。(「何か、以前より調子イイみたいですねぇ」:貴院リハビリテーション科の石井理学療法士)
- その後、姿勢保持障害 → すくみ足 → 突進歩行 が進行した。 易疲労性も悪化。
これを見て、F医師は、最早ノウリアストが効果を失ったのを理解した様だった。
続いて、質問項目である。
(3) DATスキャンの結果について(質問)
- 貴院でのDATスキャンにて、ドパミントランスポーターに対する標識リガンドの集積度の正常域は?
- その正常域に対して、左8+右3.6は低値でしょうか?
- もし、低値として、L-DOPA製剤(マドパー等)が無効なのは、なぜでしょうか?
先ず、⑧についてF医師は、モニター上に表を出した。 そして、こう説明した。
「まだ、症例数が少ないんで、基準値は出ていないですねぇ・・」
と。 続いて、⑨にたいして、例の画像を出して、こう説明した。
「普通は、こんな色をしているんです」
と言いながら、レインボースケールを示した。 その上の方は。白く輝いていて、~5の数字が書いてあった。 つまり、紫色では、明らかに低い・・と言いたかったのであろう。
では、⑩にたいしては? 結局、トランスポーターが少ないので、上手くドパミンが働かない・・と言う追うな事である。 即ち、いくらL-DOPAを投与しても、トランスポーターがすくないのでは、上手く取り入れられない。 まぁ、分かった様な、分からない様な・・中途半端な説明であった
次は、本日のハイライトである、処方の変更である。 今回、私は全く新しい提案をした。