パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ322―歩行練習

さて、2016年の7月上旬の某日、リハビリの予約日となった。 そこで、妻の運転で総合病院に行った。 リハビリ室に入り、M医師の予診を受けて待っていると、担当のI(理学療法)士が前の患者に施術しているのが見えた。 向こうも我々に気付いたらしく、小さく会釈した。

 

しかし、定刻になっても、まだ前の患者と話している。 結局、5分遅れで私の番となった。

 

I士はボードを持って、

 

   「今日は月初めなので、こちらを作らせて貰います」

 

と言いながら、ボードに挟んだ「リハビリテーション実施総合計画書」を示した。

 

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空いている台をI士が清拭し、施術開始となったが、I士は予め私に腰の様子を尋ねたので、私はほぼ恢復した旨を伝えた。 そのため、犬のポーズでは、私が可能な範囲で反った。

 

やがて、いつものマッサージやストレッチを終えて、I士は私に靴を履く様指示した。 そして、少し高めの台に並んで座り、先週と同じ横揺れとそこからの回復の練習をした。 実はこれが、次の訓練の伏線だったのである。

 

さて、今日の課題である。 I士は、私に

 

   「歩いて、向こうの部屋に行ってみましょう」

 

と提案した。 向こうの部屋・・と言うのは、半階下のリハビリ室であり、主に入院患者が使用している。 そして、色々な器具や道具があり、さながらジムの様だ。

 

   http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/20120715/1342321437

 

彼は私の隣に寄り添う様に歩き、歩行経路を指示した。 彼の指示したルートは、部屋を四角く廻るものだ。

 

所が、そのルートの途中には器具がはみ出ていたり、施術者用のキャスター付きの丸椅子が置いたままになっていたりして、その脇を通る時、つい足がすくんでしまう・・

 

更には、もともと姿勢反射障害のある私は、方向転換時にもすくんでしまうのである。 この時、身体が左右にぶれてしまう。 この時、不安定な姿勢からリカバーする練習が、先の訓練であった。

 

成る程、I士の頭の中では、きっとその様に組み立てられていたのだろう・・ リハビリの奥は、深いのである。