パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

4月のリハビリ(1)  

 4月と言えば、「新年度」である。 色んな制度の開始日である。 介護保険の世界でも、保険点数の見直しがあり、介護予防支援及び介護予防ケアマネージメント費が、月額

 

   【改訂前】 431単位 4,431円

   【改訂後】 438単位 4,563円 (9月30日までは、4,574円)

 

なぜ、そんなに詳しいかと言うと、包括センターの人が、

 

   「上記の変更内容に関し説明を受け、その内容を理解しました。」

 

と書いてある紙に、当日の日付と、記名押印して欲しい・・と電話連絡をしてから、やって来た。 まぁ、それにしても、患者負担が増える訳でもないのに、利用者全員にこうしてハンコを貰うって、本当に大変であろう・・

 

  では、この4月からの患者負担の増減は? 実は、私(要支援 2級)の個人負担は減ったのである。

 

   【3月まで】 4,474円 (月額)

   【4月より】 4,398円

 

更には、レンタル品代も10円(月額)下がった。

 

   ―――――――――――――――――

 

また、4月と言えば、出会いの月でもある。 では、どんな出会いがあったのか? それは、理学療法士のA士である。 彼を初めて見たのは、週の前半として、2回目の4月中旬である。

 

いつも通りリハビリに行くと、リハビリ室内に見知らぬ男が立っていた。 彼が施術をする側であるのは、その出で立ちで分かる。 と言うのも、(施術を)受ける側は私服であるのに対して、彼は紺色のT-シャツの上からケーシーを着ているからである。

 

私がマシーントレーニングを終えて施術を待っていると、彼が近づいて来て自分が(私の)施術をやる・・と言う。 ただ、低くて広い台が空くのを待っている様だった。 

 

   ――――――――――――――

 

前の人が終わり、いよいよ我々の順番となった。 彼は必要最小限の挨拶をして、早速施術に入った。 

 

 

 

診療032 ― 202104(6)

 そして、T医師は、

 

   「それじゃあ、前回の(MRI撮像)と比較してみましょうねぇ・・」

 

と言って、画面左半分に、5年前に撮ったMRI像を表示して、ほぼ同じ位置の画像と並べた。 そして、こう評した。


「あ、この白いのは、水ね。 どうかしら、5年前と比較して、(脳の)委縮は進んでいるかしら? もし、しているとして、それは、加齢によるものよりひどいかしら? ね! ご主人の言動に変な所ってある?」

 

と妻に訊いた。

 

すると、妻が、

 

「いいえ、ありません」

 

と妻が答えた。 T医師は、これに合点が行ったかの様に、

 

「そうよねぇ。 (MRIでも)前頭葉に委縮は見られないもんね!」

 

と評した。 どうやら、MRI上は問題なさそうだ。

 

   https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/P/PSP-PAGF/20210523/20210523064834.jpg

 

こうして、T医師による診察が、無事に終了した。 

 

会計書類が出来るのを待っていると、男性が我々の受付番号を呼んでいる。 妻が応対すると、中に

 

「割れやすいものが入っているので、注意してください」

 

と言いながら、茶封筒を渡した。 その後、会計をしたが、「指定難病医療費給付証」のおかげで0円だった!

 

こうして、病院漬けの一日も終わった・・ そして、今思えば、診察が1時間遅れたのは、T医師の配慮だったのでは・・と。 きっと、私の撮像時刻を見てMRIが1時間遅れである事を知り、我々が昼食に十分時間を取っても、「遅刻」にならない様に・・と言う。

 

診療032 ― 202104(5)

 さて、T医師による2時からの診察開始まで、30分+αしかない! 何とか、昼食を取らなければならない!?! これでは、病院の食堂に行く時間すらない!?!(結構、遠い。) こうなりゃ、受付の横のカフェテリア「〇リーズ コーヒー」しかない。 軽食のみだが、止むを得ない・・

 

そこで、我々は、パスタとコーヒー(Sサイズ)をそれぞれ注文した。 中のテーブルで待っていると、注文品が全て揃ったのが、1時37分であった。 この時、私は、

 

   「(間に合った・・)」

 

と思った。 と言うのは、パスタ70g~80g位なら、(急げば)10分で食べられるし、その頃、丁度コーヒーも飲み頃になっているので、全15分あれば、昼食が完了するからである。 事実、1時55分には、脳神経内科の待合用長椅子に座っていた。

 

問題は、そこからである・・ 2時になっても呼ばれず、2時半の組が呼ばれ始めた。 私は、焦った。 ま、まさか、忘れられた・・とか!?! もしそうなら、看護師に言わなければならない。 その事を、妻に言うと、                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                  

 

   「大丈夫よぉーーー、チャンと順番は、来るから! きっと、MRI(室のオペレーター)から、画像が届いていないんじゃない?」

 

と鷹揚(おうよう)だ。 そこで、私が、

 

   「看護師に言いに行って来ようか?」

 

と妻に言うと、

 

   「行かなくても、イイよー」

 

と言うので、待っていると、やがて、3時~3時半の組になってしまった。

 

   「(ん? 待てよ??? あの番号は!?!)」

 

 

と思っていると

 

   「お父さん、(私たちの受付)番号が出たよ!」

 

と妻が言いながら、出発の支度をしている。 そう! 1時間遅れで、診察の順番となったのだった。

 

 

 

 

軽くノックをして診察室に入り、軽く挨拶をして椅子に座ると、T医師が話し始めた。

 

   「これがこの前のMRIよ」

 

と言いながら、専用のモニターに、水平断面の画像を次々と出して見せた。 そして、

 

   「それじゃあ、前回の(MRI撮像)と比較してみましょうねぇ・・」

 

と言って、画面左半分に、5年前に撮ったMRI像を表示して、ほぼ同じ位置の画像と並べた。 そして、こう評した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

MRIを撮る

 さて、今日は4月の中旬、総合病院にて久々に会ったT医師が(予約を)取ってくれたMRIの撮像日だ。 そして、同時にT医師の診察日でもある。 なぜ、同日なのか?・・ですって!?! それは、我々が2度来なくて、1度で済む様に・・と言うT医師の配慮である。 実際、MRI撮像が12時半、診察が2時だ。 但し、撮像の30分前までに、再来受付機にて、受け付けを済ませよ・・とあるので、我々は妻の運転で、12時前に着くいた。

 

   ――――――――――

 

その後、MRIの受付に行って、再来受付機で出力された紙を提出して、後は順番を待つのみとなった。 しかし、待合室に入って驚いた。 既に7人/組程が待っていて、座る椅子すら無いのだ! すると、若い女性が席を譲ってくれた。 きっと、私の歩行器姿を見て、

 

   「(彼より、私の方が元気!)」

 

と思ったのかもしれない。 折角なので、若い女性のご厚意に甘える事とした。

 

すると、女性職員が検査着を持って、待合室に入って来て、

 

   「〇〇さ~ん?」

 

と声を掛けて、空いているロッカーを案内していた。 それで、MRIの順番が近い事が分かる。 そうなると、我々の順番はまだまだ先だと分かった。 そこで、予めトイレに行っておく事とした。

 

トイレは受付の裏側だ。 男子用の扉を開けると、奥の正面に「検尿カップ」置場の小さな扉があり、昔、採尿したことを思い出した。

 

   https://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2017/12/15/083111

 

   ―――――――――――――――――

 

すると、待合用の椅子の間の扉が開いて、女性技師が患者を呼んだ。 私は、

 

   「(そうか、高価なMRIが2台あるのかぁ。 だから、昼休みも技師を貼り付けて、元を取る(=減価償却費を出す)必要があるんだなっ!?!)」

 

と思ってしまった。

 

   ―――――――――――――――

 

そんな事を考えていると、検査着を持った女性が我々の名を呼んだ。 すると、妻が、

 

   「検査部位から(推)して、検査着に着替えなくても良い・・と、先生に言われました」

 

と言うと、女性は帰って行った。 いよいよ・・である。 事実、暫くして、厚い金属(ステンレス?)製の扉が開いて、中から女性が呼んでいる。 私は入り口まで歩行器で進み、室内では、木製の杖を使った。

 

私は、彼女の案内で台に乗り、耳栓をして台に仰向けに寝た。 彼女は、私の両耳の横にタオルを詰め、頭部が固定されたのを確認してオペレーションルームに消えた。 

 

すると、台が動き、頭がトンネルの中央の付近に来ると。

 

   「どっどっどっどっ、だだだだだだ‘、ぶーーーーー、ぴーーーーー、ことこと、からから・・」

 

と、大音量で色々な音がした。

 

   ――――――――――

 

10分間で、無事「無罪放免」となった。 しかし、時刻は既に1時25分、あと30数分でT医師による診察が始まってしまう!?!

 

長女の妊娠(13)

 さて、4月には、長女は、第4週のみ帰省した。 いや、途中の週末には、嫁ぎ先(調布市)のイベントに参加していたのだ。 今回は。赤ちゃんの沐浴の練習に行った・・と言う。 

 

勿論、乳児の沐浴と言えば、パパの出番。 長女は、彼(旦那)と出掛けた。 講義は進み、赤ちゃんに肌着を着せる段階でトラブルが発生したらしい。

 

ほら、赤ちゃん用の肌着って、肩や背は一重で、胸(前)が二重のガーゼになっていて、先ず、両腕を通したら仰向けに寝かせ、本人の左側からの布を、右側に持って来て、布の先端の紐と、右腋下の外側にある紐と蝶結びをする。

 

かれには、このロジックが分からなかった様で、もう一度脱がせて、着せた。 この時、講師や他のカップルは、もう少し進んでいる。 焦った彼は、つい急いだ余り、片方の腕をバンザイの位置から少し後ろに引いてしまったらしい。

、 それを見た講師は、

 

   「そこの貴方・・ 貴方の赤ちゃん、今日で2度目の捻挫ですよ!」

 

と、言われたらしい。 「今日で2度目」と言う事は・・」、今回は分かるとしても、まだ、もう一回あったと言う事だろう。 良く見ているものだ。 彼の母親に言わせると、生来、器用な方ではなかった様だ。

 

   ―――――――――――――

 

そして、ビッグニュース! 遂に「産院」が決まりました!!! それは、調布市のKレディースクリニックである。 まぁ、以前にも書いた通り、「里帰り出産」を考えていて、あちこち探し廻った結果が、A市のAレディースクリニックだったが、長女の希望である無痛分娩のための専門の麻酔科医が隔日で週3日、しかも日中のみ・・と言う。 また、いくら「緊急事態宣言」が出ている地域があるとはいえ、彼(旦那)すら「面会謝絶」と言う。

 

一方、Kクリニックでは、1日1回1人のみではあるが、30分間、面会が可能・・と言う。 また、立会い出産も(条件はあるが、)可能と言う。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                

 

つまり、出産と言う、女性として一大事業を成し遂げても、誰ともその感動を共有出来ない・・と言う「孤独」がある・・と長女は言う。

 

診療031 ― 202104(4)

 久々にT医師に会ったが、相変わらず付け睫(まつげ)が異様に多い。 化粧が一般の女性と比較しても、異様に濃い。 まるで場末の安酒場の老マスターの妻の様だ。 あ、失礼しました、「化粧が濃い」ではなく、「お化粧がいつもバッチリな」でしたね!?!

 

話しは本題に戻して、T医師が、進行性核上性麻痺について、語り始めた。 例えば、

 

   「純粋無動症だから、進行が遅いのね!」

 

と言ったが、先程まで見ていた画面が、受診記録だったのだろう。 反対に、妻がT医師

に、2点質問した。 先ずは、1点目は、

 

   「センセ、主人の上半身が右に傾くんですが、これって病気の影響でしょうか?」

 

   「えぇ、そうですよ」

 

と言うものだった。 尚、T医師による回答も添えた。 もう1点は、

 

   「センセ、(この病気に)何か、良いお薬は無いんでしょうか?」

 

   「えぇ、それが、無いんですよぉ~・・」

 

と。 まぁ、(進行性核上性麻痺の発症率が)10万人当たり4~5人じゃあ、研究者も少ないだろうし、製薬会社も食指を伸ばさないだろう。 ましてや、(純粋無動症が)更に、その内の3%では・・

 

すると、T医師は、現行の処方を見て、

 

   「この内、(1番)効いているのは、シンメトレルねっ!」

 

と評した。

 

   ―――――――――――

 

どうも、話しの方向が、「進行性核上性麻痺」の方に行ってしまった様で、妻が、

 

   「あのぉ・・ MRIを撮って欲しいんですが・・」

 

と言うと、T医師は、画面で紹介状を探して、開いた。 そして、聞こえるか聞こえない位の声で、

 

   「あっ! f先生ねっ!!!」

 

   「ふっふっふ、(5年後に)MRI(像)を見たくなったのねぇ・・」

 

と言った。 今度は、我々に向かって、普通のトーンでMRIの予約画面を見ながら言った。

 

   「じゃあ、3日後の。〇曜日の11時ねっ!」

 

と言い、更に、

 

   「ここに来るのも大変でしょうから、同じ日に診察(まで)しちゃいましょう」

 

と言ってくれた。

 

リハビリとバッティングしてしまったが、こちらを優先しよう!!!

診療031 ― 202104(3)

 前回のf医師による診察時、彼は、最後にこう言った。

 

   「最後にMRIを撮ってから5年経ちますので、そろそろ撮ってみましょうか? ただ、こちらのクリニックでは出来ないので、紹介状⁼を書きますので、どこか大きな病院で撮って貰って下さい ・・ どちらの病院にしますか?」

 

と。 私は、

 

    「(元の)〇〇総合病院で、お願いします」

 

と答えた。 

 

   https://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2021/04/24/095428

 

そこで、私は、予め電話で予約センターに架電し、常勤のT医師のアポイントメントを取った。 そう、以前、身体障害者の申請のための診断書をお願いした、女医である。

 

https://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2016/12/06/075949

 

   ―――――――――――――――

 

さて、先ずは手続きであるが、紹介状がある場合は、別窓口である事は知っていた。 妻は、私に受付前の椅子に座って待っている様に言い残して、別の窓口に行った。 所が、5分経ち、10分経ち、15分経っても、戻ってこない!?! 流石に20分経った所で、様子を見に行った。 と言うのも、普段より手続きに時間が掛かると思い、30分早く家を出たのに、これでは診察時刻になってしまうからだ。

 

   ――――――――――――――――

 

すると、妻は窓口から離れたソファーに座っていた。 曰く、

 

   「今、終わった所なの・・」

 

と。 事実、窓口の男性職員が、

 

   「〇〇さ~ん?」

 

と呼ばれて書類を受け取り、脳神経内科に向かって行った。 そうしたら、午後の診察

の1番に呼ばれた。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                 

 

   ――――――――――――

 

診察室に入ると、白衣を着た、化粧の濃い女性がコンピュータの画面を見ていた。 そう、久々に見るT医師だ。