パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ499―最後のリハビリ(2)  

今日は8月下旬、この総合病院での最後のリハビリの日だ。 今、A嬢による前半の作業療法が終わり、後半の理学療法の開始を台の上で仰向けになって待っている所だ。

 

すると、私の理学療法を担当するM嬢がやって来て、私に声を掛けて来た。 こうして、最後のリハビリが始まった。 

 

彼女は淡々といつものルーティンを繰り返して行った。 この間、

 

   「今日で、最後ですね・・」

 

なんて、決して言わない。 ただ、いつもより言葉が少ない感じだ。 そんな時、彼女は、私に台の右側に体の右側を下にして横を向く様指示した。 そして、左手を自分の胸の前で台に垂直に立て、左脚を軽く曲げて、右脚の上に置く様に指示した。

 

そこで、彼女は、言い難そうに、こう言った。

 

   「今は、〇〇さんは、腹筋だけで起き上がれますが、いつかは・・ 私もそうですし・・ 皆さん、そうなんですが、力が弱って来た時は、起き上がるのが難しくなって来ますよねぇ・・ その時は、今の状態で左手に力を入れて見て下さい? そうそう ・・ そして、脚を降ろして見て下さい?」

 

彼女の言う通りにやったら、脚が降りるとその反動で、上半身が起きた。 どうやら、これで良い様だ。 というのは、M嬢がニコニコしながら、私の動作の結果を見ているからだ。

 

この事に関して、前回の理学療法の時のM嬢の発言が、今回の伏線なっているのは、お分かり頂けただろう。

 

   http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2019/09/10/075504

 

それにしても、私の(いつになるか分からない)将来の状態を予測して行う施術に、リハビリの奥の深さを感じた。

 

う   ――――――――――――

 

途中、時計を見ると、残り時間が、10分間! 私は、

 

    「(もし、時間が止められるもんなら、止めたい!!!)」

 

とは思ったが、時間は無情に過ぎていった。 そして、遂に「その時」がやって来てしまった。

 

やがて、妻と合流し、  妻からも、お礼の言葉を述べた。

 

   ―――――――――――

 

さて、私が妻に、M士にお別れの挨拶が出来なかった事について、私が発言したら、意外な答えが返って来た。

 

   「今日は、Mさん(M士)は急用で(A嬢に)交替したみたいだよ?」

 

   「えー!?! Mさんなら見たよぉー・・ リハビリが始まる前に!」

 

つまり、「午後からの急用」と言うのは、院内の用事であったか、(我々のリハビリ開始時には、)未だ出掛けていない・・と言う事らしい。 であれば、挨拶に来てくれてもイイんじゃないか・・と思った。 例えば、

 

   「今日が、この(総合)病院での最後のリハビリの日ですよねぇ? 私は別用で○○さん(=私)の施術はできませんが、代わりにA嬢がやりますから・・ どうか、お大事に!!!」

 

位の仁義はあってもよかあったんじゃないかなぁ・・

 

まさか、「向こうから挨拶に来るべきだ」なーんて、思ってはいないだろうが・・