パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ497―伏線

こうして、作業療法が終わり、続いて理学療法となった。 担当はM嬢である。 私が台の上に横を向いて待っていると、M嬢がやって来て、

 

   「こんにちは。 横を向いていたので、(私だと)分からなかった」

 

と軽口を言った。 こうして、理学療法が始まった。 先ずは、台の上でのマッサージやストレッチを行った。

 

途中、彼女は私に起き上がって、靴を履く様指示した。 そこで、私は「むくっ」と起き上がり、靴を履いた。 一方、彼女は、靴を履いて立ち上がった私の正面に、キャスター付きの丸椅子に腰掛けて、位置した。 

 

そして、私が起き上がる様子を観ていた彼女は、

 

   「腹筋が強いですねぇ・・ 普通の人は、そこまで腹筋が強くはないんです。 でも〇〇さん(=私)の場合は、腹筋の力だけで、起き上がっています」

 

と言った。 なぜ、ここで腹筋の話しが出るのか?・・と思ったら、それが次回の伏線だった。

 

   ―――――――――――――――――

 

さて、立ち上がった私に、M嬢は肩幅に足を開いて、片足立ちになる様、指示した。 そして、その姿勢を見て、

 

   「上半身は真っ直ぐして、横に傾かないでぇ・・ そうそう!」

 

と言った。 そう、上半身をそのまま平行移動させる印象だ。 私がその通りやると、今度は、

 

   「胸を張ってぇ・・ おっ! イイですねぇ・・」

 

と、褒めてくれた。 すると、次の課題として、

 

「体重の掛かっていない方の足を軽く上げて見て下さい?」

 

と指示した。 そして、以上の動作を、反対側の脚でも行った。

 

更に、右・左・右・左・・と交互に繰り返す内に、段々と分かって来た! そう、「正しい」歩き方のための具体的方法だと!!! それなら、そうと、先に行ってくれれば、理解(習得)が早いのに・・と思ってしまった。