パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ487―同側歩行に!

さて、6月上旬には、もう一度リハビリがあった。 いつもの手順で、待っていると作業療法士のM士がやってきて、作業療法を始めた。 今回は、枠に名前・フリガナ、住所を書くのみだった。 続いて、理学療法だ。

 

今日も担当は、H嬢である。 これで、連続、3回目である。 では、本来のM嬢は、出張か何かで不在か・・と言うと、そうでもない。 と言うのは、例のウォーキングポールで、H嬢とリハビリテーション室内を歩いていると、他の患者を施術中のM嬢が、顔を上げて、合図をした。 それに対して、私は軽く会釈をした。

 

そのウォーキングポールであるが、歩いていて、どうしても「同側歩行」になってしまう事である。 (「同側歩行」とは、右手と右足・左手と左足が同時に出てしまう歩行である。)

 

まぁ、H嬢は余り気にしない様だが、矢張りおかしい。                            

 

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歩行・・と言えば、小学校時代にこんな思い出がある。 それは、確か小学生の中~高学年の頃であった。 クラス全員が来たる運動会での行進の練習をしていた。 当然、私は前の子の手の振りに合わせて、行進していた。 すると、その様子を離れて見ていた教師が私の所にやって来て、私の脚が他の児童の動きと違う・・と言うのだ。 そこで、私は、教師の言う通りスキップして脚の動きを他の児童と合わせた。 で・・、結果に満足して隊列から戻ろうとした教師が見たものとは?

 

今度は私の手の振り方が、他の児童と異なる・・と言う、摩訶不思議な現象である。 まぁ、脚が逆ならスキップをさせて直せるが、手の動きが逆の場合はどうしたら良いのだろう???

 

どうしても逆になってしまう手の振りを直そうと、教師は私の手を持って他の児童と同じ様に振らせるが、教師が手を離すと元に戻ってしまう。 教師は、私の手脚の異常動作(?)の原因も対処法も分からず、すごすごと隊列から離れ、元の席に戻って行った。

 

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原因は、もうお分かりだろう・・ 私だけ「同側歩行」をしていたのであった。 私は教師が離れた直後に、その事に気付いて修正したのであった。 

 

まぁ、思い出す度に頬が緩んでしまうのである。

 

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話しが逸れてしまったが、一周して、元の台に腰掛けたら、H嬢が私の隣に座って訊いた。

 

   「どうでしたか?」

 

私は、次の様に答えた。

 

   「何か、どうも右足・右手、左手・左足が一緒に出ちゃうんです・・」

 

すると、彼女は左脚を上げてトンと脚を下ろし、それと同時に右手を振り下ろし、

 

   「1」

 

と言った。 そして、今度は反対の手脚で同じ事をやって、

 

   「2」

 

と言った。 こうして、彼女は「1・2、1・2、1・2 ・・」と言う掛け声と共に、自分独りでの練習法を教えてくれた。 

 

さて、そろそろ終了時刻が近づき、上がる準備をしていると、M嬢がやって来て、

 

   「右足・右手、左手・左足が揃って出てるわよ!」

 

と教えてくれた。 余程気になっていると見える・・