パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ469―――模写

 

さて、3月中旬には、もう一回リハビリがあった。 そこで妻の運転で、総合病院に行った。 いつもの手順をこなして、受付前のパイプ椅子に座って待っていると、作業療法のM士が声を掛けてきた。

 

そして、いつものデスクに案内された。 彼は、私の「書字のレべル」を何とか向上させ様と腐心している。 その方法として、手本を真似る事を行っていた。 そして、その結論として「模写」を言い出した。 つまり、手本をみて真似るのであるが、その真似方のレベルが格段に違う。

 

例えば、「青い草原」と書くとしよう。 

 

先ずは、漢字の「青」。 上半分の3本ある横棒の相対的な長さを比較すると、元の手本では、第一画と第三画とは、同じ長さである。 私は中央の線(第三画)を一番短く書く癖があるが、模写ではそれは許されない。 下半分の「月」もそうである。 私は、向背を付けて書く癖がある。 すると、第五画は直ぐ下りて、最後は止まれ・・と言われる。 オマケに月の2本ある中の線(第七・八画)を、左側を第五画に付け、右側を第六画から離す癖がある。 これらも、指摘を受ける。

 

https://kakijun.jp/page/08212200.html

 

彼が、例えば、先頬の「青」の文字で言えば、

 

   「先ずは、横棒を書いて、その中央から縦に棒を引く。 この時、横線から上を3とすると、下を7位の位置に置く様に引く。 続いて、第三画を、第一画と同じ長さで、7の分の垂直二等分線になる様に書く。 そして、その下に、第一画と第三画と同じ間隔となる様、第四画を書くが、この時、長さは第一画の1.5倍位とし、左右を対象にする」

 

と唱えながら、書くのである。 そう、これだけ「呪文」が長いと、必然的にユックリと書く事になる。

 

「青」の前半だけで、これだけの長さである。 「草」や「原」でも長くなる。 ここではそのエッセンスのみ、紹介しよう。 

 

続いて「草」では、草冠と「早」との相対的な位置関係に注意する必要がある。 そして、横に一番長いのが、「早」の「十」である。 所で、困るのは、第二画と第三画である。 書体によって、形が違うのである。 ゴシック体や明朝体では、同じ形をしているが、教科書体では異なっている。 しかも、第三画が「早」の第五画に微妙に接触して・・ してい ・・していないか!?!

 

    草          草          草

 

(申し訳ありません、下書きではそれぞれ、ゴシック体・明朝体・教科書体の「草」だったのですが、転写すると、どれも同じフォントになってしまいました。)

 

勿論、私は教科書体を手本にしている。

 

では、最後に「原」について、見て行こう。

 

これまた、フォントにより、雁垂の第二画の長さが異なる。 また、私は雁垂の中は、「白」に「小」だと思っていたが、違った。 「原」の第三画は、第一画の中央に端を発し、「日」の部分の第5画の左側3:右側7程の位置に接触する。 明朝及びゴシック体では、そうなっているが下記URLの楷書、太字楷書や行書では、「白」の第一・二画が、接触(連続)している。

 

   https://moji.tekkai.com/zoom/%E7%99%BD/page.html 

 

私は、ずっと後者だと思っていた。 しかし、先に第三画をかくので、位置取りが難しい。

その下の「小」に至っては、大分デフォルメされている。

 

   https://kakijun.jp/page/1026200.html

 

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さて、ここまで書いて、M士は私に、名前と住所の模写をやれ・・という。 私が模写を始めると、

 

   「ほらぁ、もっと喋ってぇ・・」

 

つまり、「呪文」を唱えながらやれ・・と言うのだが、彼の様に流暢にはできなかった。