ハローワークにて―「ご苦労様でした」
6月中旬の今日は、4週間ぶりの「失業認定日」だ。 そこで、妻の運転でハローワークに出掛けた。 ハローワークの直ぐ横には、15台分位しか駐車場がなく、一般の求職者は少し離れた空き地に誘導されるのだ。 勿論、我々の場合は私の身障者手帳を提示すると、門番が直ぐ横の駐車場を案内する。
こうして建物に入るのであるが、流石に3回目になると、要領も分かって来た。 そこで、少し早目に着いてトイレを済ませ、エレベーターで2階の⑥番窓口前の待合椅子の最前列を確保した。
職員が時間帯の札を差し替えるのを見て、妻が早速反応して並んだら3番目だった。 まぁ、そんな訳で、早目に認定を終えた。 続いて、「求職活動」の実績を作らなければならない。 そこで・・
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我々は1階にエレベーターで降り、③番窓口(「特殊相談」?)に行き、ハローワークカードを所定の箱に入れ、若草色の紙の入ったA4のカードケースを受け取った。 順番を待っている間、ラックから「障害者求人情報(パート)」のファイル(全3冊の内、1冊)をめくった。
すると、めくり終わる頃に、年配の女性に呼ばれた。 そこで我々は、彼女とデスクを挟んで対面に座り、早速「雇用保険受給資格者証」を提出した。 すると彼女は、何の躊躇いも無く、「(同)証」の裏に今日の日付と「ハローワーク〇〇 相談・紹介」とを押印し、赤ペンで、「相談」を〇で囲んだ。 そしてその「(同)証」を、私に返した。
これで一応、書類上は「本日、ハローワーク〇〇にて求職活動を行った」と言う事になるのだが、余りにもアッサリしていると、
「本当にこれ(だけ)でいいのか?」
と、却って不安になる。 否、きっと彼女は、私が「障害者求人情報(パート)」のファイルを一生懸命開いて、就職先を探していたのを見ていたのだろう。 だからこそ、「求職活動を行った」と認めたのだ(ろう)。
我々が戸惑いながら席を立つと、彼女は我々に、
「今日は、認定日だったんですか?」
と訊いた。 我々は、どちらかともなく、
「ハイ、そうです」
と答えると、更に彼女は
「(それは)ご苦労様でした」
と、我々を労(ねぎら)った。 こう言う場合は、何と答えたら良いのだろう??? 咄嗟に出た言葉は、
「有難うございました」
だった。 こう言い残す様にして離席し、我々は帰路に就いた。