フライフィッシング - 滞米生活、その9
日記「ロッキーの夏 - 滞米生活、その8」で紹介しました様に、私は渓流でフライフィッシングで鱒釣りを楽しんでいました。 フィッシングと言ってもインターネット上の詐欺ではありません、魚釣りです。 フライとは毛鉤(けばり)の事ですね。
先ずは雰囲気をお伝えしましょう。 下記URLは日本の九州での様子です。 (現地は、もっと川幅の狭い渓流です。)
https://www.youtube.com/watch?v=ru7xkkCmY3o
さて、必要なのは竿・リール・糸・フライ・許可証、それに技術です。 竿(フライロッド)は握りの付いたしなやかなもの、糸(フライライン)は少し太めで重さがあります。 重さがないと、投げられないからです。 しかも、テーパ(太さの勾配)が付いています。
毛鉤の種類は多いのですが、その渓流に住んでいる虫に似たものが良いとされています。 分からない時は釣具屋のオジさんに相談すると、喜色満面で選んでくれます。 時として武勇伝も出ますが、本当は迷惑なので適当に相槌を打って無視します。 更に、許可証をここで買っておきます。 金額は居住期間により異なりますが、当時20ドルでした。
問題は技術です。
先ずは毛鉤を投げる練習をします。 周囲に誰もいないのを確かめて、芝生の真ん中に水を張ったバケツを置きます。 竿を振って、空中で糸を一度返してから毛鉤をバケツに落としますが、もしポイントに合わなかったら手首のスナップを使って二度・三度ループを描かせてから、バケツを目指します。
次は魚に気付かれない練習です。 自分の姿が水面に映ってはダメです。 岩陰など狭い場所や樹の陰から低い姿勢で投げる練習もします。 そして、毛鉤を水にボチャンと落としては失敗です。 フワッと置く感じです。
最後は本物の虫に似せる練習です。 毛鉤をポイント上空に2、3度飛ばします。 魚には、虫が水面付近を飛んでいる様に見えるのでしょう。 それから水面に置くのです。 更に喰い付きが悪い時のために、糸をチョンチョンと引いて本物の虫が泳ぐ様に見せます。
さあ、実践です! ポイントの見極めが重要ですが、勘や経験で探るしかありません。 とりあえず投げてみましょう。 喰い付きの良い時は、空中を飛ばしている時に、鱒がジャンプして毛鉤を捕らえます。 本当は、捕らえられたのは自分自身なのに・・
ヒットしますと、糸から竿にビクン、ググッと来ます! さあ鱒との勝負、一番興奮する瞬間です。 リールをすこしずつ巻き上げますが、焦りは禁物です。 魚影が見えてきましたか? 小さければそのまま空中に引き上げ、大きければ網ですくいます。
これで、夕飯のオカズが確保できました。