パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ379―「ゆっくり、大きく」

 

2017年6月中旬に、もう一度リハビリがあった。 担当は、I士である。 彼は、この所の体調不良の原因が処方の変更である事を知っている。 というのは、前回のリハビリ時のM医師による予診の際に、伝えたからである。

 

彼は、リハビリ室に歩いて行く途中、私に訊いた。

 

   「どうして、アレ、止めちゃったんですかねぇ・・」

 

   「ノウリアストですか?」

 

と私が、逆質問した。 まぁ、それしかない。 でも、改めて「なぜ?」と訊かれても、「それが、医師の考えだったから」としか、答えようが無い。

 

ここからは、私の推測であるが、きっと前任者や前々任者が決めた処方は弄(いじ)り難いが、自分が決めた処方なら弄り易いのかも知れない。 その様な意味では、脳神経内科医は処方の変更に関しては、極めて保守的である。

 

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さて、今日のリハビリであるが、私にとって受動的なものが多かった。 きっと能動的に行う訓練だと、本人も大変だし、リスクもあるのだろう。 例えば、今日の新技である首の筋肉のマッサージ。 

 

I士は、台に仰向けに寝た私に、もう少しせり上がる様指示した。 台の縁のギリギリまで移動した私の頭の下からタオルを当て、首を伸ばしたり、左右に傾けたりした。 これが結構、気持ちイイのである。 首の筋肉って、常に上から頭を支えているので、普段から伸びる事はないので、新鮮な感覚だ。

 

そして、足の浮腫みにつては、以前より軽くなっている・・と言う。 まぁ、季節的要因もあるのだろう。 しかし、歩行訓練の不足は明らかだ。

 

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そして最後は、歩行練習だ。 I士は私の歩行に合わせて、キューを出してくれた。 それは、

 

   「ゆっくり、大きく・・」

 

である。 なぜ「ゆっくり」かと言うと、姿勢保持障害により後ろに残した足に体重を保持する事が難しく、つい前に出した足を早めに着いてしまうのを防ぐためである。 つまり、「ゆっくり」と「大きく」とは、本質的には同じ意味(の指示)だ。

 

こうして杖を使いながらも格好良く歩いて、リハビリ室を出た。