パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ332―納得

さて8月も最後のリハビリの日となった。 先週はT嬢だったので、実は担当のI士とは2週間ぶりだ。 では早速、本日の新技を披露しよう。

 

先ずは、台の上での動作の切り替えの練習である。

 

I士は私に四つん這いになる様指示し、更に右手と左脚を夫々前後の水平に伸ばす様指示した。

 

   「では、お腹の下で右手と左脚の膝をタッチしてみて下さい」

 

と言いながら、自らが手本を見せた。 私がやってみると、もっと強く膝を叩く事と、叩いたら大きな動作で素早く手足を元に伸ばせ・・と言う。 そして、何度か繰り返し、左右を替えた。

 

そして今度は、リズムを付ける・・と言う。 つまり、1:お腹の下で膝を対角の手で叩く、2:その叩いた手と叩かれた脚を前後に伸ばす、3:伸ばした手脚を元に戻して四つん這いになる、以上の1,2,3を反対の手脚で繰り返す・・と言う6拍子である。

 

考えながらやらないと、結構難しい・・ というのも、スタートが既に手脚を伸ばす所から始まるからである。 そこで1拍ずつずらしてみた。 上記の1を2にする、即ち、四つん這いの状態から始め、カウント2で叩くと、自然だった。 

 

次に、台に腰掛けて立ち上がる練習である。

 

I士は丸椅子に腰掛け、私の両手を軽く持ち、バランス能力をチェックした。 具体的には立位での片足立ちである。 すると、左右差は殆んどないと思っていたが、彼は右足立ちの方が上手いと言う。 きっと「利き足」だからだろう・・と言う結論になった。

 

そして私を台に腰掛けさせ、私の両手を自分の方に引きながら私に立ち上がる様、指示した。 その昔、Y士が教えてくれた方法である。 しかし、違う所もある。 上半身を低く保つのは同じだが、I士はその時、顔を上げて、背筋を反らせ・・と言う。 ナルホド、納得である。

 

最後に、同じく台に腰掛けてのストレッチである。

 

台に深く腰掛けて、上半身を台の上に仰向けになったI士を見ながら、私も同じ格好をした。 続いてかれは右足を持ち上げ、膝の後ろで両手を組んだ。 同じ格好になった私に、

 

   「そのまま、膝を胸の方に寄せてぇ、そうそう・・ そのままの状態で、膝をのばしてぇ・・」

 

と指示した。 要は臀部とハムストリングスのストレッチである。 私の場合、この辺を柔軟に保ち、最初の新技により動作の切り替えを習得し、脊柱の柔軟性が保持出来れば、良いらしい。

 

以上で本日のリハビリを終えようとしたら、私が壁時計を見る所をI士が見たらしい。 急に、例のミニ階段をやる・・と言い出した。 そう、3分間あれば、結構出来るのだ。

 

こうして、本日のリハビリは本当にお開きとなった。

 

そして帰り際、妻が珍しく私を褒めた。

 

   「ねぇ、今日車椅子で来て、ご主人が押してた女性・・ 憶えてる? あの奥さん、(改装)前のリハビリ室だった時は、自分で歩いて(リハビリに)来てたのよぉ・・ それから比べると(今も自力歩行で来られる)貴方って、頑張ってるのね!」

 

そう言えば、確かに・・ ヨレヨレ・ヨタヨタであっても、杖に頼って歩ている。 まぁ、褒められて悪い気はしなかった。