パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ305―動作の切り替え

2016年3月になって初の予約日となった上旬、妻の運転で総合病院に出掛けた。 M医師の予診を受けて待っていると、定刻に担当の理学療法士であるI士が現れた。

 

さて、今回のトピックは、「動作の切り替え」である。 これを素早く行える事により、転倒の予防となるらしい。 では、具体的には?

 

切り替えとして、幾つかの訓練を行った。 例えば台の上で、四つん這いで片手を前方に水平に、対角の片脚を後方に水平に持ち上げるのであるが、これをI士の拍手に合わせて行い、元の四つん這いに戻る。 そして左右を入れ替えて行う。

 

更に手脚を水平に伸ばしたまま、その持ち上げた手と脚とを体の下に近づけて、手で膝を叩く。 叩いたら、また元の様に、対角の手脚を水平に戻す。 これもI士の拍手に合わせて行い、その後左右を入れ替えて行うのは、上記と同様である。

 

これは効く・・ 何しろ、バランスを取る事も必要だが、それ以前に力が必要だ。 

 

次の切り替えは、今度は立位で行った。 I士が靴を履く様促し、私は台の横に立った。 すると彼は、

 

   「軽くスクワットをしてみて下さい」

 

と言いながら、腰を軽く落とした。 更に、その状態から腰を伸ばして、立位に戻った。 つまり、この屈伸運動を高速でやるのだ。 私が真似して高速で行うと、

 

   「その時、ジャンプもできますか?」

 

と、ハードルを上げて来た。 まぁ、このテのトレーニングは最初はできるが、疲労が蓄積すると途端にジャンプが低くなり、やがては上下動だけになってしまう。 そんな事にならない様、今回は頑張った。 そうしたら、I士のOKが貰えた。

 

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その他、転倒予防のとして、台に腰掛けて身体を左右に倒し、回復する訓練も行った。 この時両脚を床から上げ、両膝の間に枕を挟み、上半身を倒す時は肩を水平に保つ・・と指示を受けた。

 

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最後に、I士は例の怖いポーズをやって見せた。 (台に腰掛けて、両膝を上げて「体育座り」になる。)

 

私は、筋力としてはできる。 しかし、そのままの格好で床に堕ちそうなのである。 まぁ、危険を予知してすくむのだろう。

 

しかし、両手を台に突いて良いのなら、可能である。 更には、腕を伸ばして、腕だけで全身を支えてみた。 これにはI士も驚いたらしく、

 

   「オッ、凄いじゃないですか!」

 

と褒めてはくれたが、

 

   「そのまま、脚を伸ばせますか?」

 

と課題を出した。 もし出来れば、吊り輪のL字バランスである。 勿論、

 

   「無理です」

 

と答えざるを得なかった。