パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ300―「背筋(はいきん)を鍛えたい」

2016年の2月となった。 最初の行事は、リハビリである。 早速、その様子を紹介しよう。

 

定刻から少し遅れて、担当のI理学療法士による施術が始まった。 なぜ少し遅れたか、その事にI士の責任は無い。 と言うのは、前の女性患者はほぼ予定通り終えた。 しかし、患者の家族(患者の夫?)が受付で色々とI士に質問しているのである。 まぁ、彼も、

 

   「もう、貴女の治療時間は過ぎています。 次の患者が待ってますので、質問は次回の時間内にお願いします。 では、今日はこれで!」

 

とも言えないだろう。 I士は私が待っている事は、知っていたが・・

 

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さて、今日が月初と言う事で、例の「リハビリテーション実施総合計画書」を作成しなければならない。 そこでI士はボードを出して、いきなり私に質問した。

 

   「○○さんが今月やって欲しい事は(何でしょうか)?」

 

と。 私は、すかさず

 

   「背筋(はいきん)を鍛えたいんです」

 

と答えた。 これは、以前のI士の指摘だった。

 

すると、彼は施術の終わりの頃に、そのプログラムを入れてくれた。 例えば・・

 

① 少し高めの台に向かって脚を前後に開き、両手を台に付き、上半身を「背筋(せすじ)を伸ばしたまま」折って行く。

 

② ①の状態で、更に両腕でなく、両肘で支える。

 

③ 足を半歩開いて直立し、広く広げた両腕で上空で棒を持ち、その棒を後頭部を通して肩の高さまで下げる。 (棒を両肩で担ぐ格好になる。)

 

そして、③をI士の手本通りやってみた。 すると、棒を何とか後頭部を通過させる事が出来た。 それを見て、彼は

 

   「おっ、イイじゃないっすか! 以前は、(棒が後頭部を)通れなかったですよね!!!」

 

と評価してくれた。 そう言えば、昔は素直に棒が後頭部を通らないので、無理をしたら

 

   「首を・・ あんまり前に出さないでくださいねぇ・・」

 

と注意を受けていた事を、思い出した。 彼の言う通り、上半身が柔らかくなっているのは、間違いない。

 

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尚、「リハビリエーション総合実施計画書」は、全部記入したものに患者がサインをするのが本来だろうが、I士は未記入なのに私のサインを求めた。 これは、記入内容がほぼ固定的なので、時間の節約のためだろう。 どうせその翌週には、そのコピーを患者に渡すので、患者は内容を確認出来る。