パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

腎臓内科

さて、妻が受付で私の名の書いてある紙コップを受け取り、私にそれを渡しながら、

 

   「トイレの奥に小窓があるから、そこに置くんだって。 一人で、大丈夫?」

 

と訊いた。 勿論肯定したが、否定されたらどうするのだろう・・と思ってしまった。 そして男子トイレに入り、コップを運ぶ距離が最少となる様、一番奥の便器を確保(?)した。

 

そして最初の尿を捨て、中頃の尿のみをコップ半分程取った。 澄明で淡黄色の、綺麗な尿である。 それを奥の扉を開けて、中のスタンドに置いた。 丁度、パスボックスの様になっていて、検査室側の小扉から受け取れる様になっている。 その後は、腎臓内科の前でひたすら待てば良い。

 

腎臓内科の待合室で待っていると、「診察前に、血圧を測定してください」と言う旨の表示がある。 ま、時間はあるので、測定器の正面に座り、右腕をトンネルに差し込み、スタートボタンを押した。 「グー」と言う加圧音がして、197まで達した後、間を置いて「プシュー」と言う排気音がした。 すると、160・100・73と上から表示され、プリントされた。

 

   「(そ、そんなに高いハズはない!?!)」

 

と思い、深呼吸後に再測定しても、隣の血圧計で測っても、ほぼ同じ結果・・ そこで158・98・68の紙以外は捨てた。

 

検査結果が分かり、自分の受付番号が呼ばれるまで、40分位待っただろうか? 呼ばれて(=番号が、パネルに表示されて)診察室内に入ると、40台前半と思われる男性医師が座っていた。 私が、

 

   「○○です、宜しくお願いします」

 

と言うと、医師は

 

   「腎臓内科のOです」

 

と、私の正面を向いて言った。 オスキー通りである。 

 

そして、O医師は検査結果のプリントアウトを私達に見せた。 そこには最新の5回の検査結果が、時系列で並べられていた。 つまり。一番右の列が今日の、そしてその左が救急搬送時の結果である。

 

その紙のカラムをペンで指しながら、説明を始めた。

 

   「前回(=救急搬送時)は、尿蛋白が1-プラスでした。 でも、過去にも、今回のにも(蛋白は)出ていません。」

 

   「ハイ・・」

 

   「ですから、腎臓内科としてはこれ以上の検査は、不要と考えています。 ・・と言う事で、(終診で)宜しいでしょうか?」

 

と。 何も無くてホッとした。 ただ、救急外来のH医師の言葉が、頭をよぎった。

 

   「あのぉ・・ ナントカ円柱が2種類出ていると言われたんですが・・」

 

と私はモニターを覗き込んだ。 そこには、赤文字で「顆粒円柱」と「上皮円柱」と表示されてあったからだ。 O医師は、

 

   「ああ、これなら、心配は要りませんよ! 今回の検査では出ていません。 きっと(前回は)お疲れだったのでしょう。 ・・ 何か不安な事でもあったら、また来て下さい」

 

と付け加えた。 こうして、何事も無く終診となった。 そして私達はO医師に会釈をしながら礼を述べて、診察室の扉を閉めた。