気功33
12月上旬の今日は、2ヶ月ぶりの気功の日である。 但し、前日の気功師からの電話で、予約時刻が1時間遅くなった。
いつも通り、妻の運転で出掛けた。 玄関を入ると、クリスマス・オーナメントが並んでいた。 そう、もう季節はクリスマスを迎えようとしていた。
軽い挨拶を交わし、早速、施術に入った。 うつ伏せで40分、仰向けで10分の計50分だった。 確かに気功師がかざした手の下が暖かい。 ただ前回の施術程、円背を撫でなかった。 実は私も少し意識して、背を反っていた。 これは理学療法で学んだ事である。
すると、途中、妻が私の救急搬送について話し、
「センセ、主人は良くなっているんでしょうか?」
と訊いた。 でもこれに対し、気功師はその場ではハッキリと答えなかった。
一通り、施術が終わり、気功師がお茶を淹れに台所に立った時、私が施術用の布団から立ち上がろうとしたら、身体が軽くなった感じがし、スクッと立てた。 気功師が戻ってから、その事を妻が報告すると、
「そうでしょ、私が尾骶骨から脊髄、脳にまで、強い気を入れて置いたから・・ そして悪い気は、足の先から抜いて置いたから・・」
と言いながら、言葉を続けた。 これに対し、妻が応えた。
「ほら! 表情も、大分良くなっているでしょ? 初め来た頃は、もっと『どうしましょ』って顔をしてたでしょ!」
「えぇ・・」
「だから、『良くなっているんですか?』と訊かれると、カチンと来ちゃうの!」
「申し訳ありません・・」
「だって、良くなっているかどうかって、一番傍にいるアナタ自身が良く分かっているでしょ?」
「ハイ・・」
「ね? 良くなっているわよね?」
と、最後には私の方を向いて尋ねた。 確かに、一時より症状が改善しているのは、事実である。 ただそれが、シンメトレルの効果なのか、気功のお陰なのかは不明である。 また、気功師が診る限りでは、胃にも腎臓にも異常は見られない・・と言う。
そして、最後に私の日常の様子についての話題に変わった。 そうしたら、妻の不満タラタラである。 やれ、食事の時に食べ物をこぼすとか、会話が少なく、無言で食事をしているとか・・
勿論、私にだって言いたい事は、色々ある。 しかしここは私が悪者になって、妻の鬱積の捌け口とした方がよさそうだ。