パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ289―私専用???

で、その後、上半身のストレッチを行い、本日の新技の披露をしてくれた。 

 

I士は私に靴を履く様促し、高さの変えられるベッドの脇に並んだ。 そして、フットスイッチで、ベッドを私の鳩尾(みぞおち)位まで、上昇させた。

 

   「では、先ず片足を後ろに引いて、上半身をこの上に乗せ、両腕を前に伸ばしてみて下さい」

 

と言い、手本を見せた。 両脚を前後に広めの一歩程開き、そのまま高いベッドの上に胸を付け、上半身を委ねた。 更に両腕を前方に延ばすと、上半身はうつ伏せのままバンザイをした格好になる。 その状態で、

 

   「どうですか、ここは伸びていますか?」

 

と言いつつ、私の前方の脚のハムストリングスを軽く揉んで、確認した。 そしてこの状態で、

 

   「両手を上げられますか?」

 

と訊かれた。 重心が前にあるので、片方ずつなら可能である。 しかし、I士の手本を見ると、もう少し上半身をバックさせている。 試しに真似てみると、両腕を上げられた。

 

すると今度は、I士は背中を板状にして少し(=30度程)持ち上げて見せた。 私も真似たが、疲れる体勢である。 曰く、

 

   「これって、ピッタリでしょ! 前の脚のハムストリングスが伸び、後ろの脚の脹脛(ふくらはぎ)も伸び、背中も伸びて背筋も付くので!!!」

 

ナホルド、そう言う事だったのだ。 私の3つの課題を一挙に解決するためのポーズだったのである。 つまり、私専用なのだろうか? 一般的な訓練なのだろうか? 私の状態を知っている誰かが私用に考えたのだろうか? 後者だとしたら、それは誰が考案したのだろうか? ・・と思ってしまった。

 

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こうして、今回の宿題はそのポーズとなり、本日のリハビリを終えた。 そして受付に戻る際、杖を使わないで歩いている私に、

 

   「杖を使わない方が、姿勢がよいですね」

 

と、I士が言うので、私も

 

   「杖を使うと、どうしてもこうなっちゃいますからね」

 

と応じ、右手で杖を突く真似をして、少し背中を丸めて見せた。