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パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

診察201510―2

私のメモの冒頭を見たS医師の反応は、意外だった。

 

   「これは、どこに書いてあるの?」

 

と、殆んど聞こえない小声で喋り、メモの下部に視線を走らせた。 そして、次の項目を見て、

 

   「あぁ、ここにあるのね」

 

と、聞こえた様な気がした。 つまり、S医師は②の「(後述)」を探していたのである。

 

そこには、次の様に書いておいた。

 

 

(2) シンメトレル増量後の体調の変化について 

④ 8月○○日以降、50mg×3錠/日に増量され、ADLが改善した。 具体的には、以下の項目。

⑤ 服用開始後10日後からの1週間は、著効。 その後は、有効。 

⑥ 現在、自宅内では杖が不要。(例外:夜中にトイレに行く時に使用。) 屋外では、外出時のみ杖を使用。

⑦ 急な脱力が無くなったため、膝パッドは使用せず。

⑧ 9月○○日、あしかがフラワーパーク足利市)の園内を、約40分間散策。 特に問題なし。

⑨ 9月○○日に巾着田曼珠沙華公園(日高市)を、約1時間散策。 最後は疲労で、「ずり足」に。

⑩ ⑧・⑨時、同行の義妹から「○○さん、歩くの上手になったじゃない!」と、評価を受ける。

 

 

それ程、症状の改善状態を知りたかったのであろう。 光栄である。

 

その後、以下の項目も示したが、

 

   「この辺は、あなたの得意分野ですもんねぇ・・」

 

と言ったのみであった。

 

 

(3) シンメトレルの薬効薬理について 

⑪添付文書(http://meds.qlifepro.com/detail/611240080/amantadine-hydrochloride)での説明は以下の通り。

「アマンタジン塩酸塩のパーキンソン症候群に対する作用機序はまだ十分に解明されていない点もあるが、動物試験(ラット)においてドパミンの放出促進作用・再取り込み抑制作用・合成促進作用が認められている。これらの作用によりドパミン作動ニューロンの活性が高められ、機能的にアセチルコリン作動系がカテコールアミン作動系に対して過動な状態にあるパーキンソン症候群に対して、主としてドパミン作動神経系の活動を亢進することにより効果を示すものと考えられている。」

⑫ しかしドパミン作動薬は、PSPの各臨床病型の内、PSP-Parkinsonism以外では反応性に乏しいか無効(http://www.uptodate.com/contents/progressive-supranuclear-palsy-psp の原著)であり、自覚的にもドパミン作動薬(マドパー配合錠、プラミペキソール)の薬効は低い事から、⑪の可能性は低い。

⑬ そこで、文献検索(PubMed)で「Amantadine & PSP」で検索すると、8件ヒット。 その内1件に、重要なヒントあり。(詳細添付)

 

(4) シンメトレルの薬効の二相性について 

⑭ シンメトレルの薬効は、二相性を示した。(服用開始直後および増量後に一旦著効を示した後、有効に。)

⑮ ⑭の理由として、以下の2点を推定した。

・ 化学伝達物質が枯渇すると受容体の感受性増大がある様に、薬剤にも同様の現象がある。    (例:除神経に伴って、化学伝達物質に対する感受性が増す事は良くある。) 

・ 長期的に薬剤や化学伝達物質に曝されると、感受性の減弱(DESENSITIZATION)が起こる可能性がある。 (この現象は、情報伝達系の酵素のリン酸化の程度で説明されている。)

 

この(4)に至っては、

 

   「そうよねぇ、二相性を示すのよねぇ・・」

 

と小声で呟(つぶや)くのみだった。