妻の慟哭―5(終)
で、2015年4月上旬の今日は、3月下旬の大腸内視鏡の結果を訊く、妻の診察日である。
病院に着き、診察券を機械に通して総合診療科の前で待っていると、直ぐに呼ばれた。 Y医師は、モニターを見ながら、
「あ、○○さんね? ええとぉー、この前の検査結果は・・ ふぅー・・」
と言う。 自分で大腸癌を疑っている妻は、心配でツッコミを入れた。
「センセ、そこで(声を)切らないで下さい。 何かあったのかと・・」
「いや、『何も無くて良かったね! ふぅー』・・と言う意味なんだよ」
と言いながら、モニターの画像を腸の奥から出口の方に切り替えていった。 すると・・ これまでピンク色だった腸管壁に、緑色の領域が現れた。 妻がそれを見て、異様な色に驚き、
「センセ、その緑のトコ・・ 私の腸、腐ってるんですか?」
と真顔で訊いたので、Y医師は笑いをこらえるのに必死、看護士は大爆笑である。
「これはね、染色してあるんだよ」
と、笑いをこらえながら笑顔で説明した。
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ポリープは直腸の内壁に2ヶ所、平坦で隆起している。 そして切除する必要の無い(=悪性化する事の無い)種類であると言う。
その後、出血部位(と思われる領域)の画像を妻に示し、このテの痔核は女性に多く、妊娠により出来、本人も気付かない事が多い・・旨を説明した。
そして、この出血に対する処置はしないと言う。 手術して縫合する程でなし、かと言って、薬が処方される訳でもない。 このまま便を硬くしない様に留意するしか無いと言う。 但し、下痢をしてはダメだそうである。
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まぁ、3週間大騒ぎをしたが、ハッピーエンドと言って良いだろう。 残るは保険である。
で、調べると「日帰り手術」に対応している!
「(ラッキー!!!)」
と思って補償額を見ると、「5000円」となっている。 しかし、診断書の相場も「5000円」。 これに消費税を加算すると、「5400円」!?!
完全に赤である。 トホホ・・