パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ223―急遽交代?

F士担当の理学療法がおわると、続いてM士担当の作業療法である。 所が直前になって、都合でS士が担当すると言う。 以前担当してくれた、小柄な美人である。

 

まぁ、M士が急用(休養?)で不在ならしかたない・・ と、思った。 が、リハビリ室の中に、M士がいるではないか!?! 勿論、S士も作業療法士として一生懸命やってくれる。 でも、M士がいるのに、なぜ、M士じゃあないんだろう? それに今回の予約日時はF士とM士のスケジュールに合わせたはずである・・

 

何か釈然としないまま、S士に交代した。 所が、そのS士が

 

   「チョット、お待ち下さい?」

 

と言ったまま、中々戻らないのである。 結局始まったのは、15分遅れであった。 どうもその間、他の患者の面倒をみていた様なのだ。 否、ダブルブッキングではなく、直前の患者の課題が終わっていなかったのだろう。 真面目な性格の彼女は、きっとキチンと課題を終わらせたいので、予定時刻を過ぎてしまったのだろう。

 

でも、それは彼女や病院側の問題。 さんざん待たされた私には関係も責任もない事である。 と言うチャチャを入れる積もりもない。

 

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こうして、作業療法が始まった。 先ずは、箸を使った作業である。

 

S士は棚から箸・お椀・小袋を取り、お椀をテーブルに置いて袋の中身をそこに空けた。 そして私に箸を使って、お椀の中身を出せ・・と言う。

 

お椀の中身を見ると、雑多である。 箸で掴み易いものは発泡スチロールや麻紐片、難いものは乾燥マカロニ(色々な形状のもの)や豆類(うずら豆や大豆)だった。

 

この中でもっとも難しいのは大豆だった。 小粒なので、箸で抑えると逃げてしまうので。 それを見ていたS士は、

 

    「ハイ、イイですよ。 前回と、同じですね。」

 

と、制した。 そう、先ずは、能力の変化環見たかったのであった。

 

続いてS士は、2cm角の桝目が描かれたB4の用紙と鉛筆を棚から持って来た。 そして、彼女の指示で私の名前を数行書いてから、テキストの模写をした。 「山」、「川」の様に簡単なものから、「飛行機」、「新幹線」、「自衛隊」など、普段は書く事のない画数の多い漢字もあった。

 

しかし、相変わらずの小字症である。 「大きく、大きく」と意識はしても書いて行くうちに段々と文字が小さくなってしまう。 所がそれを見ても、S士は決して否定的な言葉や批判的な言葉を口にする事はなかった。 

 

ただ、こんな質問をした。