パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ221―行司の声?

2014年11月、最初のリハビリである。 そう、作業療法としてM士が担当する予約があった。 その前に、理学療法だ。 こちらは、いつものF士が担当だ。 F士は今回、こんな新技を導入した。 それは・・

 

先ず靴を履き、台に腰かける。 そう、浅くなく、深くなく。 続いてこの状態で、脚を左右に開く。 そう、90度を越え、120度位まで大きく! 太腿の内側が、張る位まで!!!

 

するとF士が、私の右脚の延長線上に、少し離れて立った。 そして私の両手を取り、引っ張った。 私の上体は、自分の右太腿上空に倒れ込んだ。 そう、45度位まで倒れると、結構強い屈曲となる。

 

そして、ここからである。 上体が右を向いて倒れたまま、上体を伸ばせ・・と言う。 勿論、F士が私の両手を引いて、サポートしてくれている。 目一杯伸ばすと、体がワナワナと震えてきた。

 

更にこの状態で、顔を上げよ・・と言う。 それで、F士の意図が分かった。 これは背骨を捩じるストレッチと猫背の補正、そして肩や肩甲骨の運動である。 一つの動作でこれ全部をこなそうと言う、欲張りなストレッチだ。

 

同じ事を左側でも行った。

 

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このストレッチ中に私が顔を上げると、丁度私の上体を引っ張り上げているF士の様子が見える。 彼は後ろに仰け反って私を引っ張っている体勢になっているのは分かるが、何もギョロ目になることはない。 でも彼のそんな表情を見ると、患者も「がんばらなきゃ!」と思える。

 

そこで思い出したのが、富山医科薬科大学臨床検査部での事である。

 

私はそこの部長であるS教授の部屋で、助手を交えて討論を行っていた。 すると部屋の外から男性の声がした。 扉2枚と廊下を隔てているので、何と言っているのかまでは聞き取れないが、

 

   「残った、残った、残った、残った、残った、残った、残った ・・」

 

とも思えた。 ハテ、相撲の行司でもないだろうに?

 

不思議に思った私は、S教授にきいてみた。 すると・・