パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ218―久々のY士

10月中旬のリハビリ日となった。 実は午前中仕事でバタバタし、予約時刻なので切り上げて来た。 こんな時は、精神的に焦っているのか、肉体的な疲労のためなのか、姿勢制御が上手く行かない。

 

まぁ、そんな言い訳をしたくはないが、リハビリ室に来る廊下で、つい小走り気味になってしまった。

 

さて、F士によるリハビリが定刻に始まった。 前任のO士は、筋トレに重点を置いていたが、F士は歩行バランスを重視している。 当然、前傾姿勢は直される。 そこで私は訊いた。

 

   「どうですか、肩甲骨が固いですか?」

 

   「まぁ、確かに。 でも、問題は肩甲骨じゃなくて、ここなんです。」

 

と言いながら、私の胸を軽く突いた。 即ち、胸筋の力が不足している・・と言う事らしい。 であれば、イクスパンダや腕立て伏せ等も効果的だ。 但し、正しくできていれば・・

 

続いて、脚を挙げる訓練を行った。 私の課題は、目前に横に置かれたミニハードル一本をまたいで重心を置き、重心を戻して足も戻す。 これを1サイクルとして、10回繰り返す。 続いて、脚を替えて同じ事を行う・・ハズだった。

 

所が脚が十分挙がらず、ミニハードルに足が掛かってしまう。 ずれたミニハードルを直しながら、F士は

 

   「疲れましたか?」

 

と訊いてくれた。 実は、午前中からの仕事で疲れていたので、肯定の返事をした。 すると、台に腰掛けての休憩となった。

 

   ――――――――――――――――――

 

F士とリハビリついて話していると、前前任のY士が私の隣に腰掛けて、話し掛けてきた。

 

「どう、その後の調子は?」

 

「まぁ、相変わらずですね。」

 

「今日も、走って(リハビリ室に)来たねぇ・・」

 

「(・・)」

 

「あれ、セカンドオピニオンをうけえ、受診は(その大学病院に)変わったんだっけ?」

 

「いえ、こちらの(病院の)脳神経内科に・・」

 

「そっか・・  ま、Tさん(=F士のFirst Name)が診てくれるから、大丈夫だよ」

 

と言って立ち上がった。 そして、去り際に、

 

    「また(忘年会の)時期だから、手品をして見せて?」

 

    「えぇ」

 

と言った。 この『手品』と言う言葉に、F士が反応した。

 

   「手品・・ やるんですか?」

 

   「ハイ」

 

   「じゃぁ、今度見せて下さい。」