かき氷-3
こうして名物かき氷を楽しんだら、急に空腹を覚えた。 さて、昼は何にしよう・・ って、実はメニューは決まっている。 「秩父蕎麦」である。
そこで駐車場を借りた人に、周辺で美味しい蕎麦屋を訊いたら、「もみの木」を紹介してくれた。 踏切を渡った「そば街道」に面しているらしい。 車で行くと、直ぐに分かった。
その店の入口は、種々の観葉植物で彩られている。 「こう言う店は、美味しい」と、ある人から聞いた事がある。 店内は明るく、清掃も行き届いている。
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メニューはシンプルである。 当然、皆が蕎麦を注文したが、そのほか野菜の天ぷらの盛り合わせも注文した。 ひと皿で、4~5人前はあるらしい。
やがて、そばが運ばれて来た。 そして続いて天ぷらの盛り合わせが運ばれた時、全員が、
「オォー・・」
と驚きの声を漏らした。 本当に、「盛り合わせ」なのである。
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この蕎麦が3タテである事は、素人でも分かる。 それに麺の色を見れば、良い粉を使っているのも分かる。 (蛇足:「3タテ」とは、蕎麦を美味しく食べるための3つの条件、「挽きタテ、打ちタテ、茹でタテ」の事である。)
さて、天ぷらを食べてみて、再び驚いた。 中の野菜の味ばかりか食感も良いのである。 舞茸と人参では揚げる条件が違うのに・・である。 店員に聞けば、野菜は、
「全てナマから揚げているんですよ、茹でると折角の甘味が(ゆで汁に)流れちゃうでしょ」
と言う。 そして、天ぷらが盛ってあるために、冷めないのである。
そして、皆が最後に運ばれた蕎麦湯を楽しんで、秩父路を後にした。 かき氷と言い、蕎麦と言い、いずれも絶品にありつけた、良い一日となった。