第108回医師国家試験
2月8、9、10の3日間で、掲題行事が無事に終わった。 折しも日本列島、特に関東地方は記録的な積雪だったらしいが、さしたる混乱も無かった様だった。
では、今年の出題傾向は? 神経内科で、マニアック(?)な難問が出題されたと聞く。 ケネディー・オルター・スン病と言われて、
「ああ、伴性劣性遺伝のアンドロゲン・レセプター異常だな」
と思い付く受験生が、一体どれ程いたのか?
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また、進行性核上性麻痺(PSP)で、両側性(りょうそくせい)振戦が出るのは一般的なのだろうか? 寧ろ、希ではないのか?
確かに、PSP-P(パーキンソン)と言う病型では、そうかも知れないが、教科書的には「PSPでは振戦は現れない」となっている。
まぁ、神経内科領域では、教科書的な経過を辿る患者は少ない・・と言いたいのかも知れない。 でも、これは医師国家試験の設問である。 他の神経内科医が「?」と思うとしたら、その出題の意図を図りかねる。
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このように、周辺領域での難化が進んでいる傾向がある。
因みに試験は①必修、②基礎、③臨床とあるが、合格判定は①が80%以上正解すると言う絶対評価、②・③は、1割の受験生が失格する相対評価の組み合わせだ。
そしてその合格発表は、3月18日である。