パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ122―大きな落花生


「では、これ(ハーフカット)を置いてきますので、暫くお待ち下さい」

 

と残して、O士は消えた。 戻った時には、大きな黄色いボールと青い円盤を抱えていた。 そのボールは完全な球体ではなく、左右に引っ張った感じである。

 

   「次はこれを使います。」

 

   「落花生みたい(な形)ですね?」

 

   「えぇ、美味しくはないですけど・・」

 

O士は私の脚を持ち上げ、これを仰向けに寝た私の足の下に敷いた。 そして、ボールを前後に(足で)転がす様に指示した。 

 

   「感じとしたら、自分が海苔巻きになって、巻かれる感じです。」

 

つまり、屈伸運動を寝て行っている事になる。

 

   「これは、ここの運動なんです」

 

と説明しながら、私の骨盤の辺りを抑えた。 要するに、ごく軽いスクワットだ。 ただ、普通のスクワットを毎日行っている私には、物足りない位である。

 

   ―――――――――――――――――――

 

続いてO士は私に台の淵に腰掛ける様に指示し、もう一つのツールである青い円盤を手渡した。 それは直径50cm、厚み10cm程のフワフワした巨大ドラ焼きの形状だ。 バランスの練習なので、私が靴を脱ぎ始めたら、O士が制止した。 そしてそれを私に尻の下に敷いた。

 

   「ではそのまま、上体を左右に動かして見て下さい。」

 

と言うので、試してみると、

 

   「肩は揺らさないんです、こんな風に・・」

 

O士は言いながら、両肩のラインを水平に(極力)保ちながら、上半身を左右に動かした。 私も真似たが、まだ不十分だったらしく、

 

   「ではそのまま両腕を広げて下さい、ソバ屋の出前みたいな感じで・・」

 

と、手本を見せた。 ただ、私がO士の考えている目標に達したかどうかは、言わなかった。