リハビリ116―「いいみたいですねぇ」
でも通院には、雨が降っていない方が好都合だ。 6月上旬の某日、総合病院へ妻の運転でリハビリに出かけた。
M医師による予診後、5分遅れでO(理学療法)士によるリハビリが開始となった。 開口一番、
「遅れて申し訳ありません。 でもその分は、最後にやりますから」
と言ってくれた。
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先ずは室内を一周歩く様子を、観察した。 その後、O士が質問した。
「いいみたいですねぇ。 あれ? この前の診察で、お薬が変わったんでしたっけ?」
「ええ、増えました」
「増えた・・と言うのは、新しい種類の薬が増えたんですか? それとも同じ薬が・・でしょうか?」
「同じ薬です。」
「そうですかぁ・・ (じゃあ、リハビリの効果かなあ・・)」
と、独り言のように呟いた。
自覚的には奏功した感に乏しかったが、毎週リハビリを施している理学療法士には、分かるのだろう。
そして、私は前々からの疑問を、O士に訊いた。