リハビリ114―ハーフカット
「先に、マッサージをしましょう。」
と言う事だった。
O士が私の背中の筋肉をほぐしながら、
「ここの筋肉が硬いと ・・ 」
と言うので、思い切って訊いてみた。
「あのぉ・・ 私の躰って硬いんでしょうか? 同年代の男性と比べて・・」
これに対して、O士はハッキリとは答えなかった。 正直に指摘をするとそれが批判に受け取られる等して、弊害を生じる恐れがある(患者もいる)のかも知れない。
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一通りマッサージとストレッチが終わり、漸くハーフカットを使う事になった。
私はO士の指示に従って、3本縦に並べられたハーフカットの上に仰向けに寝た。
「どうですか、伸びますか?」
「ええ、背中が・・」
「ではこれを持って、上下して下さい」
と言って、杖を差し出した。 私は寝そべったまま両手で持った杖を上下に動かした。 すると、O士が
「違うんです、肘は伸ばしたままなんです」
と指摘した。 私は、両腕を棒の様に伸ばしたまま、杖を上下した。
「どうですか、どこが動きますか?」
「肩が(動きます)・・」
「それでイイんです、これは肩甲骨の運動なのです」
と、O士が説明してくれた。