パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ111―移転計画

 私は待合室で小耳に挟んだ噂の真相を、直接O士に訊いてみた。 それは、リハビリ室の移転である。

 

   「あのぉ・・ リハビリ室って、引っ越すんですか?」

 

   「えぇ、新館ができたら。 手狭なモンで。」

 

   「へぇー・・」

 

   「でも、2年後ですよ。」

 

確かにここの総合病院では、新しい建物を建築中である。 駐車場の増設かと思っていたが、新病棟の様である。 

 

しかし、それは2年後。 2年後にも、自分はこうしてリハビリに来られているのだろうか? その「2年」が途方も無く長い時間に思えた。

 

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さてO士は、厚さ4cm程の板を、スタックの中から取り出して床に置いた。 そして自ら靴を脱いで、手本を演じた。 板の淵に、土踏まずより先を載せたのである。 当然、踵が浮く。 この状態で、踵上げ運動を行う。

 

私も真似て見た。 確かに、ふくらはぎの筋肉に効く。 しかし、別に難しいわけでも無い。

 

続いて、O士は訓練用のミニ階段へと、私を案内した。

 

   (階段の昇降訓練でもやるのかなぁ・・)

 

と思っていたら、違った。 階段の淵に足の先半分を載せての、踵上げの訓練だった。 つまり、板を用いた訓練と同じだが、今度は途中で休めない(=踵を床に付けられない)。

 

そして、10回程踵をユックリ上下させたら、

 

   「では、歩いてみましょう」

 

と、O士が室内歩行を促した。 すると・・