ままごとや
予定より随分早く着きそうに思えたが、青梅出口から店舗まで30分程かかった。 でも早春のドライブは、快適だ。 天気予報では「4月中旬の陽気」と言っていただけに、暖かくて気持ち良い。
店舗の駐車場に着くと、おじさんが予約者名簿と照合し、誘導してくれた。
(以下の記述は、特定の店舗や商品を推奨するものではありません。)
それでも予約時刻に30分程あるので、下に降りて行った。 そこはテーブル席が幾つかある庭園になっていて、軽食店や土産物店がならんでいた。 この陽気にほころび始めた梅や、渓流で腰まで水に浸かった釣り人が、ゆっくりと流れる時間を楽しんでいる様だった。
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しばし散策を楽しみ店に入ると、丁度頃合だったのだろう、2階に案内された。 そこには既に席が設(しつら)えてあった。 総ガラス張りの窓(?)を通じて見える渓流や対岸の頂上まで一望にできるこの風景は、将に「絶景」と呼ぶに値する。
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飲み物の注文を訊いて、いよいよ豆腐懐石料理の始まりである。 お品書きと料理を比べて、
「あっ、これがこの料理ね!」
と言う始末ではあるが、どれも品の良い味である。 一番驚いたのは、「肉」である。 勿論懐石なので獣の肉でなく、畑の肉、即ち湯葉なのであるが、100人中100人が「豚肉の生姜焼き」だと思うに難くない程の完成度である。
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途中、何とは無しに対岸の頂上近辺に目を遣ると、林の中から黄色い煙が「ポッ」と飛び出した。 そう、杉花粉である。 テレビコマーシャルでは見た事があるが、現物を見るのは、初めてだ。
そういえば、黄砂でも飛来したかの様に、景色が黄色く霞んでいる。
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楽しい食事も終りに近づく頃、義妹が中居さんに酒蔵(さかぐら)見学の予約を入れてくれた。 そう、道路を挟んで山側は、「澤の井」である。