パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

「沈黙のひと」第四章

この本のタイトルの「沈黙」とは、激しい吃音で会話が出来ず、また振戦のためにワープロも打てなくなり、自分の意思表示の手段が無くなってしまった状態の事である。 事実、三國がそうだった。

 

ある時、衿子が文字盤を思いついた。 「あいうえお」を順に指差して行くのだ。 もちろん、手指が自由に動かないので指差す事自体も大変。 ましてや一つの文章を完成させるには、時間も忍耐も必要だ。 その場を想像して、テレビドラマ「1リットルの涙」のシーンを思い出してしまった。

 

さて、三國が文字盤で書いた(?)最初の文字が「えりこ」だった。 そしてその次は、介護施設にたいする要望である。 しかもその要望が、柔らかな口調となっている。

 

私の父も晩年は施設のお世話になったが、聴力を失いコミュニケーションが上手くゆかず、本人も家族も、もどかしい思いをした。 しかも母が購入した文字盤を拒否して投げ出すなど、不満が高じていた。 つい、三國の穏やかな心境と比較してしまった。

 

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パーキンソン病であるか否かに拘らず、晩年を介護施設ですごす人も多いだろう。 私の友人はその時の準備として蔵書をスキャナーで読み取り、PDF化してiPadに入れている。 また、クラウドストレージも確保している。

 

タブレット型パソコンのタッチスクリーンは、キーボードよりも入力が容易だ。 E-mailさえ届けば、コミュニケーションツールに問題はない。 世界中の人と、「会話」ができるし、チャットもテレビ電話も可能だ。 私の持っているタブレット型パソコンは、Nexus7であるが、WiFiさえ届けば裏ビデオも必要ない。 ・・じゃなくて、音声認識能に優れている。

 

脳波でデバイスを動かすことも可能だそうだ。 いずれはピンクレディーの「UFO」みたいな事が実現できるのだろうか?