パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ36―バランスボール(2)

Y士はボールに座ったままの私に、片方の膝を持ち上げる様、要請した。 勿論、上げられる。 しかしそれではダメらしい。 背筋をピンと伸ばして膝を持ち上げる必要があるらしい。

 

背筋を伸ばすと股関節の可動域が狭くなるので、これが結構難しい・・ 脱力感もあるので、脚が上がらないのである。 無理だと思ったらしく、Y士はその動作をボールの上でなく、台に腰掛けて行う様促した。 うん、これならできる。

 

バランスボールが下半身の、膝上げ動作が股関節の筋肉を鍛える練習だ。

 

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次は、上半身の筋肉を鍛ええる練習だ。 そう、アイロンのような器具を両腕で握り、上半身を腕だけで支える「あれ」である。

 

この筋トレは何度もやっているので、少し空中姿勢の時間を長くし、格好を付けてみた。

 

しかし、体操選手はここから腕の力だけで、倒立してしまう・・ 恐るべし、その筋力!

 

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本日のリハビリの時間も、終わりに近づいた。 Y士は、杖を使っての歩行訓練をさせながら、平行棒へと誘った。 例の「スキーのジャンプ」の格好をする訓練だろう。 ・・と思ったが、違った。

 

これはトレーニングではなかったのだ。 姿勢保持の能力を見ていたのである。

 

   「(この姿勢で体を支えて)静止できますねぇ・・」

 

と、独り言の様に、Y士がつぶやいたからである。