リハビリ35―バランスボール(1)
リハビリ室に戻ると、Y士は訓練用のミニ階段を示し、
「次は、これをやってみましょう」
と言った。 両側に手摺りの付いた、5段ほどのものである。 階段の昇降なら、得意である。 早速昇降しようと思ったら、違った。 1段しか使わないのである。
片手だけ手摺りに摑まり、右足を1段目に乗せ、その右足に揃える様に左足を1段目に乗せる。 今度は右足を床に戻し、続いて左足も戻す。 これを1サイクルとし、10回繰り返した。 更に同じ事を左足から行って、1クールとなる。
これは格段、難しい事でもなかった。
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続いてY氏は、直径80cm程の、ふわふわのボールを持ってきた。
「これ、やった事はありますか?」
「いいえ、ありません。」
「これはバランスボールと言って、この様に・・」
とY氏はそのボールに座って上半身を上下に動かしてみせた。 楽しそうだ! 但し、ボールの上でコケないように、注意点を教えてくれた。 良くあるのが、尻が前に落ちて、ボールに背で乗ってしまう例だ。 そして万が一私がこけても良い様に、背後に構えた。
ボールに座り、ほぼ中央で跳ねて見せた。 うん、楽しい。 リハビリは、楽しくなくっちゃ!!!
・・と思えたのはここまでであった。