パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ32―スラローム


Y士は私にバランスの取り方について、色々と教えてくれた。

 

直立時のバランスは首・胴・腰の分節運動により、成立するらしい。 従って、腰を柔軟に回転させる事で、バランスが改善する・・と。 今回のリハビリ開始直後に、腰のストレッチをしたのは、そのためらしい。

 

続いてY士は、私の日常生活の中で、何が苦手なのかを訊いて来た。 それは、苦手に特化した訓練を行うためらしい。

 

   「床に障害物があると、足がすくんじゃうんです。 例えば電気のコードとか、見切り縁とか、框(かまち)とか・・ 後は、狭い所を通るのが苦手なんです。」

 

と、私が答えたら、Y士はどこからか小さなカラーコーンを78個持って来た。 高さが15cm位の、ミニコーンである。 これを床に80cm程の間隔で、直線状に並べた。

 

   「○○さんは、自動車の免許は持っていますか?」

 

   「はい・・」

 

   「じゃぁ、二輪車は?」

 

   「持っていません」

 

   「これからやって見るのはスラロームと言って・・」

 

コーンの間をジグザグに歩く訓練らしい。 本当に私の苦手(障害)に特化した訓練を考えてくれている。 きっとその様子を観察し、アドバイスをしたり、その次の訓練を組み立てるのであろう。

 

Y士の指示を受け、一列のコーンの端からスタートしてコーンの間を縫う様に歩いて行ったが、幾何学的に置いてあるので、寧ろ簡単だ。

 

私が難なくこなす様子を見て、Y氏は障害物の難度を上げた。